2016年12月14日(水)
FOMCで更にドル高が進んだけど、今は売り時の候補の一つでしょう
日本の皆さん、おはようございます!
ドル高が一気に進みましたね
FOMCでは大方の予想通り25bpの利上げを全会一致で決定。ドットチャートと呼ばれるFRB高官への聞き取り調査による利上げ見通しで、2017年の利上げが平均で2回から3回に引き上げられたことも、ある程度は織り込み済みと考えていたんですが、市場は更に大きく反応しました。どうやら、ここまでのドル買いの勢いをなめていたようです。
ただFOMCの前後に、ドルが当面の高値をつける可能性は高いとの見方は、特に修正する必要はないでしょう。このタイミングでもドル高の勢いが止まらないようなら、来年1月20日のトランプ大統領の就任式まで突っ走ってしまうことも十分に考えられますが、そうしたリスクを取ってでも、ドル売りを仕掛けるタイミングとしては、有力な候補だと思います。
朝方発表された11月の小売売上高は0.08%の増加と市場予想に届かず、鉱工業生産指数は0.44%の低下と、予想以上の落ち込みになるなど、足元の景気回復は、今の市場の動きを裏付けるほどに強いものではありません。ドル高も株高も、長期金利の上昇も、トランプ新政権が積極的な財政政策を打ち出すことで景気の回復ペースが速まり、インフレも加速するという、市場の期待に基づいたものです。
主要閣僚の人事がほぼ固まり、この先はどのような政策を、どのような優先順位で行うのかに注目が移ってくるようになる訳ですが、実際問題として、今の市場の期待に全て応えられるような政策が行われる可能性はほとんどないと見ておくべきでしょう。特に減税などの財政支出を伴うものについては、身内の共和党が主導しているといっても議会の抵抗に遭う可能性は高いと見ておくべきです。だからと言って大統領の権限で進めやすい貿易や移民政策を先に着手するようなことがあれば、それはそれで市場の失望を呼び込むことになるでしょう。
政策の効果が出てきて、実際に景気の回復ペースが速まってくるようなことがあれば、中長期的に更なるドル高や株高が見られても不思議ではありませんが、それまでに一旦過度の期待は払拭する必要があります。あとはそのタイミングがいつかという話になってきているのではないでしょうか。
では今日はこのへんで
今が売り時と思う人も、まだまだと考えてる人も
グーッドラック!
Posted by 松