2016年12月27日(火)
市場の期待は、そろそろ剥がれ落ちることになりそうです
日本の皆さん、おはようございます!
クリスマスは終ってしまいましたが、マーケットはまだ休み気分が抜けていないようです。
今日は長期金利が上昇、株式市場も買いが先行するという、これまでのトランプ相場の流れを継いだ展開となったんですが、値動きは極めて限定的なものにとどまりました。まあ、ロンドン市場はまだ休みですし、こんなもんといえばこんなもんでしょう。一方、商品市場は休み明け殻ポジション整理の動きが加速、金に穀物、大豆に砂糖といったところに買い戻しが集まりました。こっちの方はちょっと意外に大きな反応だったんですが、それだけ売られ過ぎ感が高まっていたんでしょう。
そうなってくると、株や為替(ドル)にもポジション整理の動きが強まってくるのかというところに、やっぱり注目が集まってきますね。ここまでの株とドルの上昇は、トランプ新政権の政策によって、景気回復ペースが速まるという期待によるものですから、いずれはその期待が剥がれ落ちていくのにつれて価格調整が進むとの見方に変わりはありません。あとは、それがどのタイミングで顕著になってくるかの問題です。年末にかけて、そうした動きが出てくる可能性は依然として高いとは思いますが、このまま来月20日の就任式まで買い意欲が衰えないということもあり得るでしょうね。その場合は、やはりダウ平均は2万ドルの節目を超えるでしょうね。
ただこのまま期待通りに景気回復が進み、株やドルの上昇も続くという展開は、やはり考えにくいと思います。午前中に発表された12月の消費者信頼感指数は113.7と、2001年8月以来の水準まで上昇、予想も上回る強気のサプライズとなりましたが、株価が市場最高値を何度も更新する状況下で、消費者心理が上向くのは当然の流れと見てよいでしょう。期待指数も105.5と2003年12月以来の水準まで上昇しましたが、現状指数が前月の132.0から126.1に低下したことには注意が必要です。景気や雇用状況が悪くなったとの回答が、良くなったとの回答同様に前月から増えているのを見ても、皆が一様に将来を楽観視している状況ではないことが見て取れます。ここまでのドル高や長期金利の上昇の影響は、既に色々なところで出始めていると、考えた方が良さそうです。もちろん、新興国を中心とした世界市場への影響も必至でしょう。
トランプ新政権は、自らの手によってこうした逆風を作りだしたところから、始まることになるのです。新たに打ち出す政策が期待通りに景気を押し上げればよいですが 、特に財政支出の拡大を伴うものに関しては。、いくら身内の共和党が多数を占めているといっても、議会の抵抗も強く、すんなりと承認されることはないでしょう。それでも政権が真っ先に大型減税に取り組めばよいですが、比較的大統領の権限が強い移民政策や貿易などから手をつけて、経済政策を後回しにするようなことがあれば、市場の失望感も一気に高まるでしょう。最近の人事を巡る動きを見ていると、なんとなくこうした展開になりそうな予感もあるのですが・・・
では今日はこの辺で
新政権の経済政策に期待する人も
ちょっと斜めに構えてる人も、
グーッドラック!
Posted by 松