2022年01月05日(水)
想定以上に早期の利上げが正当化される可能性・FOMC議事録
[金融・経済]
米連邦準備理事会(FRB)が5日に発表した2021年12月14-15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によると、FOMCメンバー以外のFRB高官も含む会合参加者は、現時点での想定以上により早期あるいは速いペースでの利上げが正当化される可能性があることを認識した。一部は、最大限の雇用という目標に到達する前に利上げを開始することが適切かもしれないと指摘。また、利上げ開始の後すぐにバランスシートの縮小に着手することも適切になり得るとする向きもあった。複数の参加者は、インフレ対策の姿勢を強く示すことを強調したもよう。FOMCはこの会合で、雇用と物価の目標達成に向けて政策金利の誘導目標水準を0-0.25%のレンジで維持することを決定していた。
参加者の間では、ここ数ヶ月間のしっかりとした雇用増加や失業率の低下、労働力人口の参加率が上がってきたことなどを指摘して労働市場の改善が進んだとの評価に至った。多くの参加者はこのペースで改善が続くなら、雇用の目標達成も速まるとし、一部ではすでに最大限の雇用の基準に沿っているとの見方を示した。物価に関すると、インフレ率の2%超が続いており、サプライチェーン問題の長期化で認識が一致、新型コロナウィルスのオミクロン株による影響もあり得るとの見方もあった。多くの参加者は、オミクロン株は景気見通しをより不透明にしているとコメントしたが、景気回復の軌道を根本的に修正することはないとする向きも複数あった。
参加者は、インフレ高進と強い労働市場を理由に資産購入縮小(テーパリング)のペースを速めることを支持した。3月半ばにテーパリング完了となる見通し。11月の会合時点で予想されていたよりj早く終わることになる。
Posted by 直 1/5/22 - 14:57