2022年06月22日(水)
FRB議長、物価上昇抑制に向け利上げ継続の意向示す・議会証言
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は22日に上院銀行住宅都市委員会で年2回の金融政策に関する証言を行い、インフレ上昇の抑制に向けて利上げ継続の意向を示した。インフレ率が2%の目標を大きく上回っている一方、労働市場は非常にタイトとコメント。米連邦公開市場委員会(FOMC)は過去3回の会合で政策金利を計1.5ポイント引き上げた。また、6月からバランスシートの規模縮小も開始。金融政策を反映して金融環境のタイト化が進んだと述べた。
インフレ率を2%に戻す重要性を繰り返し強調し、利上げを続けることが適切との見方を示した。利上げペースは経済指標や景気見通しに基づくとし、当局の考え方を可能な限り明確に示しながら、会合ごとで金融政策を決めていくという。議員からの質問に対しても、必要に応じて措置を講じるとし、積極的な利上げを続ける姿勢を示した。
パウエル議長は景気が強いと述べた。1-3月期にマイナス成長となったが、最近の経済指標から4-6月に上向くと見通しとした。個人消費が依然として堅調という。企業投資の伸び鈍化、住宅セクターも住宅ローン金利の上昇などからやや弱まっているようだともいうが、米景気は利上げ局面を乗り切れるとの見方を示した。
Posted by 直 6/22/22 - 12:45
2022年06月15日(水)
次回会合で0.75ポイント利上げの可能性・パウエルFRB議長会見
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に記者会見を行い、次回会合で再び0.75ポイントの利上げを行う可能性を示唆した。FOMCはこの日の会合で1994年11月以来となる0.75ポイントの利上げを決定。パウエル議長は5月の会合後の記者会見で、0.75ポイントの利上げは検討していないと述べていた。しかし、本日の会見では、インフレが予想外に上向き、インフレ期待も上がったことを示す指標があり、インフレ見通しも上方修正となったことから、0.75ポイント利上げに至ったという。当局は2%のインフレ率を目指し、利上下を続けるとコメント。現時点で、次回の引き上げ幅は0.5ポイントか0.75ポイントになりそうだとした。ただ、0.75ポイントの利上げが通例となるとは見越していないと述べ、また引き上げ幅は会合ごとで決めていくという。
記者との質疑応答では、前回の会見で0.75ポイントの利上げに消極的だったことが挙がった。パウエル議長は、データ次第で大幅利上げを行う意向だったと答え、先週末に発表された5月の消費者物価指数(CPI)やミシガン大消費者指数の物価見通しが政策変更の背景にあったことを指摘した。また、本日の大幅利上げでもまだ金利水準が低いと主張。迅速に金利を引き上げていくとした。
Posted by 直 6/15/22 - 16:29
2022年05月17日(火)
物価上昇抑制に向けより積極的な引き締めの可能性・FRB議長
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は17日のウォール・ストリート・ジャーナル主催のイベントで、物価上昇の抑制に向けてより積極的な金融引き締めに動く可能性を示唆した。当局の焦点はインフレ対策にあり、インフレ圧力が明らかに弱まっていることを確証する必要があるとコメント。物価の上昇ペースが鈍化しなければ大幅利上げを検討するといい、また中立金利以上に引き上げることも辞さない構えを示した。当局内で、前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合においてあと2回0.5ポイント金利を引き下げるのが適切との判断に至ったが、金融政策は景気の展開次第と述べた。
米景気は良好で、労働市場も力強いと評価した。成長率は下方修正となっても、健全な水準と指摘。消費者や企業のバランスシートも良好とした。経済は強く、金融引き締めを乗り切れるとの見方を示した。ウクライナ情勢や中国の都市封鎖など世界情勢による影響を認識しながらも、米景気の底堅さを強調した。
Posted by 直 5/17/22 - 16:43
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