CBOT小麦12月限終値:802-0↓9-0
KCBT硬質小麦12月限:825-0↓4-3/4
MGE春小麦12月限:822-0↓4-0
シカゴ小麦は続落。前日の急落の流れを継いだ売りが相場を主導、期近を中心に軟調な展開が続いた。寄付きでいきなり8ドルの大台を割り込む展開。その後プラス圏まで反発する場面も見られたものの、値上がり局面では売り意欲も続く、それ以上買いは続かない。朝方発表された輸出成約が予想以下だったことも嫌気され、中盤以降も軟調な相場展開が続いた。期近12月限はかろうじて8ドルの大台割れを回避。一方08年7月限以降の限月は反発して引けている。
輸出成約が予想を下回った以外に大きな材料は出なかったが、前日の流れを継いだテクニカルな売りが相場を主導する格好となった。このことは期近を中心に売られたことや、カンザスやミネアポリスといった規模の小さい市場よりシカゴで下げ幅が大きかったことを見ても明らかで、このところの下落基調を見てファンドが小麦市場から離れ始めていることが良く分かる。
ファンドの資金が戻ってこない限り目先しばらくは大きく値を回復するとは思えないが、ファンダメンタルズを見る限り目先はまだまだ強い。豪州南東部の生産地では、ニューサウスウェールズを中心にかなりの降雨が見られたが、作柄を回復するには手遅れで、むしろ収穫が遅れるリスクの方が高い。需要面では本日の輸出成約が低調だったことが気になるが、たった一週の数字だけで判断するわけにもいかない。
どうせしばらくはあまり大きな反発は期待できないのだから、この際改めて需給バランスを再検証しても良いだろう。収穫が進みに連れ豪州の生産が更に下方修正されるようなら、再び高値を試す可能性も十分に残っているだろう。
CBOTコーン12月限終値:366-1/4↑9-3/4
シカゴコーンは大幅反発。原油をはじめとした他の商品市場の上昇を好感、ファンドを中心に大きく買いが集まった。寄付き早々に前日の高値を上抜けるなど、日中を通じて終始買いが先行。特に大きな材料が出た訳ではなかったが、他市場の上昇が支えとなったほかテクニカルな買いも集まった。午後からは原油が上げ幅を拡大するのに連れ買いが加速、最後は日中高値近辺で取引を終了した。
独自には特に大きな材料が見当らないコーンだが、他の商品に比べ割安感が強いために上昇局面ではファンドの買いが集まり易いとこれまでにも指摘していたが、本日はまさにそういった展開となった。原油が史上最高値を更新する大幅上昇となったことに、一番大きく影響されたのは恐らくコーンだろう。
本日はまた、朝方発表された輸出成約が予想を上回ったことも強気に働いた。米国内の需給は大幅な生産増によって確かに緩んだが、世界市場ではまだまだ需給は逼迫しており、米産に対する需要は強い。今後もドル安などを支えに輸出が好調さを持続するようなら、底堅い相場展開が続くだろう。大きく売りに押され値を崩す恐れが低ければ、ファンドもますます買いを仕掛け易くなるというものだ。
今日の材料
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加オンタリオ州のコーン及び大豆、水不足から収穫不調
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豪州、干ばつに見舞われた地域で例年以上の降雨予報
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ブラジル、2007年の肥料販売が好調
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2008年のフィリピンコーン生産、価格要因から増加見通し
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日本、オーストラリア産小麦購入
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IGC、07/08年度の世界小麦生産推定を引き上げ
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輸出成約高:コーンは予想を上回るも、小麦と大豆は低調
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2007年の中国夏作物、前年比1.3%増
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中国、小麦競売で予定していた6.8%売却
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中国の9月大豆輸入は前年比で5.5%増加、税関総局