2006年11月30日(木)
おっさんの愚痴 - オプショントリガー編 [遊びなかま]
昨日はダウンタウンのバーで邦銀の為替ディーラーと一杯。
いつも遅れてくる彼、入ってくるなり
「いやー、さすがに心の休まる暇がありません」ときた。
聞けばドルショートを久しぶりに100本以上持ったという。
心は休まらんかもしれんが、顔はしっかり笑っとった。
今日も笑いがとまらんやろう・・・
バーはもう10年近く通ってるとこで、いわゆる行き着けというやつや。
何の変哲もないアイリッシュバーだが、
雰囲気が良いのでついつい足が向いてしまう。
彼にも気に入ってもらえたみたい。
酒が進むうちに、為替市場の「ネタ」に話が及ぶ。
わしはどうも、だれだれが買った、売ったという話がピンとこん。
輸出企業、ソブリン、マクロ系ファンド、リアルマネー・・・
いったんなんやねん、といいたい
例えば砂糖なんかは、狭いピットに多くても5-60人程度しかトレーダーがおらん。
当然、全員が顔見知りで、バックにファンドが付いてるのか、生産者なのかも
大体分かっている。だから、生産者が売りが多かったといっても、結構信憑性がある。
そやけど、為替の場合は、完全な相対取引。膨大な量の資金が一瞬に動く市場の
全てのオーダーの傾向を把握してる人間がおったらお目にかかりたい。
一人のディーラーの前に輸出企業の売りが並んでても、知らないところで
ファンドが大きく買いを仕掛けようとしてるかもしれん。
大体、そのオーダー自体、いつまでもあると思ったら大間違い。
指値近くまで値が動いたら、ごそっとキャンセルすることもあるやろう。
確かにそういったのを利用して上手く立ち回るトレーダーもおるやろが、
あまりにも情報が氾濫し過ぎてはいまへんか?と言うのがわしの意見。
で、彼曰く、
「誰が買おうが、売ろうが、上がるものは上がるし下がるべきものは下がるんです」
更には、オプションのトリガーというのにも文句が飛ぶ。
どこそこに、オプションのトリガーがあります、というのをよく耳にするが、
じゃあ、一体そのトリガーをヒットしたら、どういう理屈で相場がどう動くの?
と言う質問に、答えられる人が果たして何人いるのか・・・
わしも分からんし、オプションのスペシャリストである彼も分からんと言う。
前述のオーダーと同じで、市場に存在する相対のオプション取引全てを
把握することは不可能やし、そもそもそのオプションのうち、どれだけが
ヘッジされてるかも分からんのに、トリガー云々をいうこと自体おこがましい。
お互いに酔っ払ってたから、かなりテクニカルなところまで話が盛り上がった。
おっさん同士の愚痴でした。
Posted by 松