2008年1月17日(木)
ヘッジ大国 [業界うらばなし]
NYの砂糖市場はここ2日間ほどえらい騒ぎになってる。
ブラジル生産業者がヘッジャーとして認められてる以上のポジションを
積み上げた問題について、取引所が直接ポジションの解消を
命令したという話が伝わり、一気に12セント台まで上昇してしもた。
業者はオプションを含めたかなり複雑なポジションを持ってるらしかったけど、
突き詰めていくとショートに大きく傾いてたみたいやね。
恐らく、ここまでの上昇局面で、向きになって高値でショートを
積み増ししてたんとちゃうかな。
ヘッジャーが自分とこの現物ポジション分以上のトレードをして
実質的にはスペキュレーターとやってることが変わらんというのは
今に始まった話やないけど、いったいどこまで積み上げてんやろか。
それにしても、ブラジルの生産者はオプションが好きやね。
確かな根拠があるわけじゃないけど、特にコールの売りが大好きや。
コーヒー市場でも、価格上昇局面でブラジルのトレーダーが捕まって、
最後は破綻までいってしもたっちゅう話を何度か聞いたことがある。
ポジションを持ち過ぎるんは良くないけど、ヘッジャーが積極的に
トレードに参加するのは悪いことじゃない。
商品先物市場は現物市場の上に成り立ってるものやから、
ヘッジャーがおらんかったらただのカジノといわれても反論でけへん。
アメリカでは、農家向けのトレードセミナーなんかも行われており、
ヘッジャーの市場への取り込みには取引所、ブローカーが一丸となって力を入れてる。
日本は、生産者こそあまりおらんかも知れんけど、実需の面ではヘッジ大国や。
早くこういった環境が出来上がるとええね。
Posted by 松