週末に、ちょっと気になった話題

兵庫県の淡路市が、竹下内閣時にばらまかれた１億円を使って
1989年に金属メーカーから借りた53キロの金塊を返還したらしい。

http://www.asahi.com/national/update/1024/OSK200910230146.html

ああ、そういえばこういうのもあったね、と懐かしく思い出したんと、
え、あれって買ったんじゃなかったん？ という驚き。

買っときゃ1億6,000万円になってたところやけど、
なまじ借りたばっかりに貸し主から追加保証金を求められて、
泣く泣く返還に応じたらしい。

戻ってきた1億円については、これから使い道を考えるらしいけど、
当時の方針は、ただ借りるだけという究極の決断の先送りやった訳やね。
20年間ののツケを今払わされる訳やけど、
今度ばかりは結果だ出るよう、有効に使ってくださいね。

NYもようやく寒さが和らいで、
ここ2、3日は外を散歩するのも気持ちええね。

最近の日本のニュースで目についたんが、
もめにもめてた日本郵政の新社長に
斎藤金融取引所社長が内定したことかな。

東京金融取引所と言えば、取引所であるにもかかわらず
FXのレバレッジを100倍までいきに引き上げたことと
豪華絢爛な新社屋がまず頭に浮かんでくる。
あんな新社屋を造ってしまう人にしっかりとした経営ができるんかいな？
と言う不安もあるけど、持ち前の大胆さで頑張ってもらいましょ。

ところで、マスコミでは例によってこの人事に非難が集中してるね。
一つは元大蔵官僚の斎藤さんの起用は、民主党が掲げる
天下り廃止の趣旨にそぐわないというもの。
もう一つはやはり元大蔵官僚の武藤さんが日銀総裁候補に
上がったときには猛烈に反対したのに、何故今度はOKなのかという疑問。

別に斎藤さんと亀井さんの肩を持つわけやないけど、
ちょっとこれは的外れなんとちゃうかな？

官僚の天下りを止めやなあかんのは、
・特に必要でもないポストを天下り先に作って
・大した仕事もせえへんのに高級を取って経費を使いまくり
・挙げ句の果てには退職金をたんまり貰って次のところに移っていくという、
税金の無駄遣いの極致のような仕組みが問題やから。
そやけど今回は、そのどれもが当てはまらんなんとちゃうかな？

元官僚と言うだけで給料が前任の西川山よりも大幅にアップ、
てなことにはならんし、これだけ注目を集めた事件だけに
今後も郵政の経営状況は逐一マスコミとかのチェックを受けるやろうから
斎藤さんも社長室でふんぞり返ってるだけ、ちゅう訳にもいかんやろ。

また、元財務官僚という点も、中央銀行の独立性という、
世界に共通する大きな大義名分のある日銀総裁の人選と、
同じ土俵で比べるんは無理があると思う。

何よりも、あっちがあかんねやったらこっちもあかんという、
非常に程度の低い論理しか展開でけへんところが情けないね。
もうちょっとましな突っ込み方もあるやろうに。

この問題に関わらず、日本人はどうも非難はしても
理路整然と批判することはせえへん傾向が強い。
あまり問題の本質を突いてしまうと取り返しがつかんようになるから、
当たり障りのない理由で文句だけは言うとくという訳や。
まあそれも一つの知恵ではあるわな。