2007年11月16日(金)
少数点第2位の意味 [まじめなお話]
今日はちょっと細かいお話。
朝に発表された10月の鉱工業生産指数のタイトルで、
「鉱工業生産は前月比0.51%低下、05年9月以来の落ち込み」と書いたら、
今年1月以来の間違いとちゃうか?との指摘が来た。
実は今年の1月は0.49%の低下で、今回の0.51%より下げ幅が小さい。
そやから、やっぱり1.63%下がった05年9月以来で正しいわけや
どちらも四捨五入したら0.5%になるから、指摘が来るのも無理は無いけどね。
それにしても、こうした数字が小数点一位までしか表示されないのは
どうも不思議でしゃあない。0.45%増加も、0.54%増えるんも
同じ0.5%増になってしまう。
15.45%と15.54%やったら大して問題も無いけど、0.45%と0.54%の違いは大きいやろ。
恐らくここまでこだわって数字を見てる人はほとんどおらんやろうけど、
こうした一般に知られて無い部分にまで目を向けるんは非常に大切なこと。
同じデータを見ても、解釈の方法によって内容はかなり変わってくる。
他にも例を挙げれば数限りないけど、通りいっぺんのメディアの報道では
そこまで突っ込んだ分析はしてくれへん。
こうした表にあまり出てけえへん数字を細かく積み上げていくと、
市場がメディアに煽られて見当はずれの方向に動いていることが
意外に多いことが見えてくる。
もちろん、それはトレードの大きなチャンスになる。
同じ相場でも強気から弱気まで様々な見方が存在するんが普通やし、
そうした見方を出来るだけ多く知っておく方がいざという時に
損を最小限に食い止めることが出来る。
まあ、多すぎて混乱することも多いけどね。
へそ曲がりの予想屋の使命は、そういう他と違った見方を
少しでも多く伝えていくことかな、とか思った次第や。
Posted by 松