2007年11月14日(水)
FRBの透明性 [まじめなお話]
今朝飛び込んできたニュースで目についたんは、
バーナンキFRB議長がFRBによる経済見通しの発表を
年4回に増やすと発表したこと。
注目のインフレターゲットの導入は見送りになったみたいやけど、
その代わりに発表回数を増やすということらしい。
FRBの透明性を高めるというのが彼の目標やねんから、
まあ落ち着くところに落ち着いたという感じかな。
透明性を高めるのはええけど、今回のサブプライム問題で露呈したように、
FRBの見通しや方針自体があやふやになった時はいったいどうするつもりやろ。
今の状況では、「景気の先行きについては実際のところようわかりまへん」
とFEDも本音では言いたいところやけど、さすがにそれはでけへんやろね。
もちろんそんなことをしたら市場が大混乱に陥るだけや。
インフレターゲットにしてもそう。
物事が理論的に説明できる範囲で動いているときはええけど、
実際にはそうでないことの方が多い。
例えば、景気後退と物価上昇が同時に起こる、
スタグフレーションと呼ばれる状況に陥った時にどうするんか。
景気がどんどん落ち込んでいる時であっても、
物価上昇が目標を上回ってるからと
無理矢理利上げをせなあかんようになる。
大体、あらかじめ決めた目標に沿うように機械的に金融政策を行うんやったら、
別にバーナンキさんみたいに偉い人にやってもらわんでもええことになる。
やっぱり、その人の経験やその時々の判断や裁量が重要になるわけで、
そういうものを排除する方向に進むんは、一種の自己否定みたいなもんやと思う。
ちょっとくらい不透明で分かりにくいところがあってもええから、
議長、どうかあんじょうやってくださいね。
Posted by 松
2007年11月11日(日)
新取引所構想 [まじめなお話]
金曜の夜は、月一回のよそうかい。
今回は日系のFCM(商品ブローカー)の社長さんが参加してたこともあり、
日本の商品取引所の将来についての話題が飛び出した。
曰く、日本の取引所は本当に必要か、
円建ての商品を上場することに意味はあるのか。
あちこちでさんざん議論されてるテーマやけど、
いろんな話を聞くたびに暗ーい気分になってくる。
当たり前といえば当たり前やけど、今の取引所が良くなるとは誰も思ってない。
金融庁が中心に進めてる総合取引所の構想も、
今の商品取引所を吸収する形で進めるねんやったら、
結局何も変わらんのんとちゃうか、との意見もあったな。
ほな、いっそのこと、新しい取引所をつくったらええねん。
新しい取引所はドル建ての国際商品を上場して、外国からの資金や、
ヘッジャーをはじめとした国内の法人需要を取り込む。
円建て商品上場の存在意義を熱心に説く人もおるけど、
新たな取引所と競わせたら、結果はすぐにでるやろう。
米国では、新興市場のICEが、NYBOTを吸収するまでに大きくなった。
条件さえ整えば新たな取引所も認可して、古いところと競わせる。
これがアメリカの大きな強みやねんね。
今あるもんをどないしょうか、というところに話が向いている間は、
活路は見出されへんのんとちゃうかな。
まあ、取引所に限った話ではないけれど・・・
Posted by 松
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