今日のNYは最高気温が10℃まで上昇、
久しぶりに暖かで穏やかな一日やった。
まだあちこちに雪は残っているけど
気分はすっかり春、という感じや。

これを書いている部屋に差し込む日差しも変わってきた。
これまではカーテンを閉めんとモニターに直接日が当たって
仕事にならんかったけど、最近は日が高くなったから
閉めんでもようなってきた。
なんとなく気分もウキウキしてくる。

昨日はミッドタウンにある「東京」というレストランで
為替ディーラーの友人と久しぶりの呑み会。
10年以上駐在したNYから、来月早々に東京に帰任するらしい。
「東京に帰るから、東京にしましょう」と、わしに勝るとも
劣らんショーもない洒落をかましてくる、なかなかの男。

それにしても、この季節はお別れ会が多い。
来週もまた別の人の送別会がある。
こっちに永住してるから当たり前といえば当たり前やけど、
見送ることばっかりや。

彼はなかなかの切れ者やったから、仕事の引継ぎも大変やったみたい。

ほんでもって、ここでおっさんの愚痴が炸裂。

わしの感覚では、そんな優秀な先輩がやってた仕事やったら、
でけへん事までとにかく引き継いで、ええとこ見せよう、
という気が働くのが普通やと思うけど、実際はそうでもないらしい。

「これとこれは出来ません」と、最初から予防線を張ってくる。

自分の負担になって、しかもそれほど成績に影響せえへんもんは、
極力やりたくないらしい。

一見すると無駄と思える仕事でも、それを経験することで
思いがけない収穫があったりするもんやねんけどなー。
こればっかりはやったもんにしか分からんという事かな。

経験といえば、せっかくNYに駐在してるのに、日本におる時と
ほとんど変わらん仕事をしてるひとも結構多いらしい。
外部からの電話は絶対に取らんし、社外とのミーティングも
全て通訳任せ。
中には、オーダーを入れるのも通訳を通して、というのもあるらしい。
当然ながら、現地の人間と交流を図る機会もほとんどない。
せっかく人種の坩堝のNYに来てるのに、いろんな人間と話すこともないまま
日本と同じように時を過ごすというのは、なんとももったいない話。

これは、英語を話せる、話せないとは別の次元の話。
メガバンクのNY駐在になるくらいやから、皆英語は問題ないはずや。
本人に見知らぬ世界に踏み込んでいこうという意思がない限り
あかんえにゃろうね。

わしはバンドやってた時、当時の口の悪いボーカルに
「お前の英語はうちの犬よりひどい」といわれてたし、
ブローカーやってた時は、フロアの連中に
”Speak English”と怒鳴られてた。
もちろん英語を話してるつもりやねんけど、
そうは伝わらなかった見たいやね。

そんな時は、大阪弁で怒鳴り返したんねん。
大抵の場合、向こうが引き下がる。

まあ、みんなこんなことを経験しながら、
だんだんと会話が出来るようになるんとちゃうかな。

去る人がいれば、新たに来る人も多いのがこの季節。

新しく赴任する人は、なるだけ積極的に現地の社会に
飛び込んでいって欲しいもんです。