2008年7月9日(水)
くさいものにはフタ? [まじめなお話]
今日ちょっと気になったニュースが、
CFTCで取引の監視や不正行為取り締まり部門のトップが
60日以内に辞任する意向を明らかにしたというやつ。
原油価格急騰を受け、CFTCが色々と規制や取締りを
強化してきた矢先だけに、なんかきな臭いもんがあるね。
ただ単に個人的な事情なんか、それとも何かの圧力があったんか・・・
この業界はやっぱり一筋縄ではいかんようやね。
それにしても、最近の投機資金に対するバッシングは凄いね。
洞爺湖サミットでも、とにかく規制ありきという方向で話が進んだみたい。
そやけど、今の原油高は何もヘッジファンドや年金基金だけの問題ではないと思う。
確かに年金基金の流入は凄いインパクトがあったけど、
それだけで140ドルまで一気に価格が上昇したとも思えん。
規制を強化して投機資金を市場から追い出すのは簡単やけど、
そうした資金は株や債券、不動産などありとあらゆる市場に
入り込んでいることを忘れたあかん。
あんまりいじめたら、他の市場からも逃げ出して金融市場全体が
崩壊してしまうで。
原油市場だけを取り締まるっちゅうのもナンセンス。
資金は水が高いところから低いところへ流れるように、
常に居心地の良いところを探し回って自由に動いてる。
原油がダメなら、他の市場に移っていくだけで
そこでまた相場を押し上げることになる。
また、ヘッジファンドや年金基金はお金を集めることは出来ても、
お金を印刷することはでけへんことも忘れたらあかん。
相場を騒がせている大量の資金も、中央銀行が発行したものが
まわりまわって集まってるだけや。
くさいものにはフタみたいなことをあかんと思うけどな。
金融緩和政策をやめん限り、根本的な問題解決にはなりまへんで。
Posted by 松
2008年7月3日(木)
金利が上がれば・・・ [いろいろ]
原油があっという間に140ドルを超えるまでに上昇してきて、
いろんなWEBサイトを見ても今後の価格動向を占う
コメントやレポートが目白押しの状態となってるね。
参考になることも多いんで、時間のある限りは目を通すようにしてる。
そんな中で気がついたんは、日米のアナリストの視点の違いや。
価格上昇は投機資金の流入によるものとの認識はどれも似たようなもんやけど、
今後の金利動向との絡みで見通しを立ててる人の数は、アメリカの方が断然多い。
投機資金の動向が相場を左右してるんやったら、
尚更金利動向ははずされへんチェック項目と思うねんけど、
日本のアナリストはほとんど触れることがない。
ファンダメンタルズを無視した動きというときながら、
中国やインドの需要増なんかを前面に出してたりするからおもろい。
これまで超低金利の状況が長年に渡って続いてきたことで、
日本ではまともに金利(債券)をトレード出来る人材が
いなくなったと嘆く声が出てるのは知ってるけど、
金利市場がメインになっていないために他の分野の人間も
動向を気にしなくなってるんやったらちょっと問題やね。
そういえばこの前日本でセミナーした時も、
原油や金の分析をするにはまず金利動向を把握せなあかんと力説したら、
きょとんとして聞いてる人が結構多かったな。
将来金利が上がれば、その分確実に資金は商品市場から引いていきます。
みなさん、もっと金利に注目しましょう。
もちろん欧米のやけど・・・
Posted by 松
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