2008年7月16日(水)
26年ぶり? [いろいろ]
今日発表された経済指標の中で
一番のサプライズやったんが、消費者物価指数(CPI)。
前月比で1.06%の上昇と、05年9月以来の高い伸びとなった。
個人的には前月比より、前年比で4.90%上昇と91年5月以来の
伸びとなったことの方がインパクトがあってんけど、
この「前月比の伸び」に関してはちょっとおもろいことがあった。
主なメディアが揃って26年ぶりの大幅な伸びと報じよった。
実際には05年の9月が1.33%上昇で、それ以来の高い伸びやってんけど
不審に思ってうちのスタッフが発表元の労働省に問い合わせたら、
案の定そうした問い合わせがあっちこっちから殺到してたらしい。
もちろん、05年9月以来というのが正解で
26年振りとしたメディアはこれを見逃してたみたいやね。
まあ、間違いは誰にでもあるし、ワシもこうした見落としは
しょっちゅう指摘されてるからあまり偉そうなことは言えんけど、
どのメディアも揃って間違えたっちゅうのがびっくりや。
恐らくはAPあたりの通信社が速報で出したんを、
他のところが検証もせんとそのままのっけたんとちゃうかな。
ワシはメディアの発表ホほとんどあてにしてないんで
必ず発表元のWEBサイトからデータを直接とるようにしてるけど、
他はそうではなかったようや。
まあ、別に経済アナリストでも統計の専門家でもない記者さんが
どのようなデータの取り方をしても構わんけど、ちょっと格好悪いわな。
今日は一日中結構忙しくて確認でけへんかったけど、
その後どこが一番先に修正をだしてんやろね。
もしかしたら、修正の方もみんな一斉やったりして・・・
Posted by 松
2008年7月15日(火)
理論価格 [いろいろ]
日経新聞のサイトによると、15日に甘利経済産業相が閣議に提出した
08年度の通商白書には、原油や小麦、コーンなどの価格について、
年金基金や産油国の投資・投機資金の流入によって3♀・x
押し上げられているとの試算が載ってるらしい。
こういうのを見るたびにいつも感心するねんけど、
どうやったら3-4割という数字を引っ張り出してくるねんやろ?
数字を出すには、規準となる価格が必要なわけで
それは何ですかと尋ねたら、恐らくは需要と供給のバランスから
算出した適正な理論価格ということになるんやと思う。
では、その理論とは何ぞや?となると、
多分答えは返ってけえへんやろね。
適正価格を算出する正しい理論があんねんやったら、
ワシにも教えて欲しいわ・・・
相場というやつはもともと不安定で先行きが不透明なもんやから、
適正価格や理論価格とかを持ち出すとみんなは拠り所が出来て
安心するんはようわかる。そやけど、アナリストが100人おれば
100通りの理論価格が出てくるし、所詮理論価格はそんなもんや。
それに基づいてトレードをしても、まあええ思いはせんやろね。
政府機関や学者さんがあれこれ考えて価格を算出するんはええけど、
ブローカーやストラテジストといったトレードに直接携わる輩が
こうしたことを口にするときは要注意やで。
さてさて、実態から大きく押し上げられていることになってる原油は、
一時高値から10ドル以上急落するえげつない展開になってる。
理論がどんなもんなんかはしらんけど、値動きだけは荒くなる一方や。
最近の金融市場の信用不安の高まりを見て、短期的ながらも
ほんまに久しぶりに強気の見通しを立てたけど、
所詮ワシの理論もこの程度と言うことかな・・・
Posted by 松
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