2008年2月3日(日)
チャイナフリーとインフレ [まじめなお話]
今日本で大騒ぎになっている
冷凍ギョーザへの農薬混入問題。
現時点ではどこで農薬が混入したか分かってないし
原因は中国ではない可能性もある。
そやけど、これで中国製品の品質に対する信頼が更に低下、
中国製を避ける、いわゆる「チャイナフリー」が加速するのは明らかやろね。
これまで中国、特に農村部からコストの安い労働力が大量に供給され、
世界中のありとあらゆるものの価格に対して大きな押し下げ圧力となってたんは
誰もが認めるところや。
アメリカが"Goldilocks"とかいうてインフレ無き経済成長を謳歌できたんも
まさにこの中国の安価な労働力のおかげ。
テクノロジーの発達に伴う労働生産性の向上という面も確かに大きいけど、
経済がグローバル化するなかでも中国の存在はそれ以上に大きかったと思う。
最近はこうした安価な労働力もさすがに飽和状態に近づいてきており
いずれ物価上昇圧力が圧力が強まると懸念する声も出始めてたけど。
まだまだ大きな心配をするには至ってなかった。
ところが、この「チャイナフリー」によって、
それが大きく崩れるかもしれん。
安価な中国製品を避ける傾向が急速に強まるか、
安全性に対して厳密な検査を行うようになれば、
そのコストはすぐに物価に跳ね返ってくるんとちゃうかな。
原油が100ドルになるまで上昇しても何とか低く抑えられてたインフレが、
中国製品の締め出しによって急速に加速する可能性があるわけや。
2008年はインフレの年になると、常々いうてきてるけど、
また一つそれを後押しする材料が出てきたというわけや。
Posted by 松