2008年4月29日(火)
石油価格下落の特効薬 [まじめなお話]
今日はブッシュさんがホワイトハウスからTV演説、
石油価格の高騰は世界の石油生産が需要に追いついてないことと、
米国製油所の能力不足が要因といったような内容の話をしとった。
今日はWTI原油が3ドル以上下落したけど、それでも1バレル115ドル台の高値。
この先夏のドライブシーズンが近づくにつれて、
国民の不満や政府に対する批判もどんどん強くなんねんやろうね。
少し前には議員から、サウジに対して武器輸出の凍結を交渉カードにして
OPECに増産を迫れという、何とも物騒な要望が出されてた。
ところで先のブッシュさんの演説、内容は確かに間違ってないけど、
どうもしっくりとこない。
彼の主張によれば、OPECが供給を増やして製油所をもっと作れば
価格高騰の問題が解決するはずやけど、そんなに単純なもんとちゃう。
サブプライム問題に端を発した景気減速に伴う需要の伸び悩みを懸念して、
OPECはどちらかというと生産を減らそうとしているし、
米国内の製油所も原油が高すぎて精製マージンが縮小、
ガソリンを作ってもあんまり儲からんから稼働率を引き下げる方向に動いてる。
要は、供給はそれほど不足してないという訳や。
実は、石油価格を引き下げるのに一番手っ取り早い方法がある。
FEDが金融緩和政策をやめて流動性を引き締める方向に動けば、
市場から投機資金が一斉に流出し価格は急落するやろう。
もちろん、経済のことを考えたらそんなことはでけへんけど、
これ以上の特効薬はないやろね。
裏を返せば、これ以外の方法で価格上昇を止めることはでけへんということ。
その金融政策を決定するFOMCは、今日から2日間の予定で開催。
もしかしたら明日の声明発表で、流れが変わることになるかもしれん。
いつもより気合を入れておくことにするか。
Posted by 松