あんまり更新する機会がないのに
またまたサブプライムのお話。

最近よく目にすんのが、日本の金融機関がサブプライムで
あまりやられていないという問題や。

一方でそういう危なっかしいものに手を出せへんかったことに対して
「偉い」という人がおるかと思えば、日本の金融機関が遅れてる証拠で、
自慢するようなこととちゃう、と批判する人もおる。

結局これは、リスクとリターンの話なんとちゃうかな。
リターンを取ろうと思たらそれなりにリスクを取らかあかんし、
それだけこういうのを掴まされる可能性も高くなる。
一方、安全運転してたらこういう事件が起きたと気に「良かったー」と
胸をなでおろすことができるけど、
もともとリスクを取ってないから、大して儲かってもいない。

要はバランスの問題なんで、極端な例ばっかり持ち出して
批判したり自慢したりしてもあまり意味がないと思う。
マーケットのことをあんまり分かってないと思われるんがオチや。

市場でリスクを取って損をしたからといって批判される筋合いもないし
何もせんといて、「うちは損をしませんでした」と自慢できるもんでもない。

まあ、他に目一杯リスクの高い投資をしとって、そん中で
サブプライムが絡んだ商品だけは「こら、危なっかしいな」と
手を出せへんかった人がおったら、ちょっとは自慢してもええと思うでどね。

綱渡りでも、安全運転でも、それはその金融機関の
スタイルやからどっちでもええやろうけど。
上手くバランスをとって運用したかどうかは、
結局のところ長期に渡る収益に表れて来る。

この部分だけは、日銀の超低金利政策に恩恵だけで利益を
出してる感の強い銀行をはじめとした日本の金融機関より、
欧米の方にまだまだ分があるとは思うけどね。

連日市場を騒がせてるサブプライム絡みの信用不安

今日は朝から全世界的な株安、強烈な円高、更には商品市場も全面安と、
溜まってたもんが一気に噴き出したっちゅう感じや。

目の前にあるモニターも真っ赤っか。

ちなみに、日本と違って赤色は前日から下落を表す色。
上昇は緑、よそうかいのカラーやで。

そんな中、色々ニュースを追いかけてるうちに、目に付くやつがひとつ。
オーストラリアののヘッジファンド、HFAホールディングスっちゅうとこが、
サブプライム関連証券を空売りしてて利益を出したって発表したらしい。

そら売ってたら利が乗るんは当たり前やけど、なんでニュースになるんやろ？
ファンドが「うちは儲かってまっせー！」っと宣伝したいのはよう分かるけど、
安易にそれに乗っかるような報道はどうなんかな？

2年ほど前からサブプライム危機を予想し、
ローン担保証券を空売りしてたと言うてるらしいけど、
そんな単純なもんでもないでしょう？
少なくとも1年前までは市場には資金が入り込んでたはずやし
(みんなが買ってなかったら、ここまで問題が悪化せえへん）
最初のうちは結構なマイナスが出てた可能性もある。
詳しいことは何も知らんからこの辺でやめとくけど、
儲かった時だけ宣伝するのは、個人のブログ程度で止めとかなあかんと思う。

まあ、「一年前まで超強気でサブプライムを買いまくってたけど、今年初めに
問題が露呈し始めてからはありとあらゆる手段でポジションを整理、
被害を最小限に食い止めましたー」っていうのんやったら、
ちょっとはプロの自慢にもなるかな。

そういう達人がおったらの話やけどね・・・