2007年4月13日(金)
似非「プライベート・イクイティー」 [いろいろ]
ロイター主宰のヘッジファンドとプライベート・イクイティー(PE)のセミナー絡みでもう一つ。
最近ヘッジファンドがPEに傾倒する傾向が見られると、セミナーで警告を発したマネージャーさんの記事がのっとった。投資のアイデアがなくなってしもたファンドマネージャーが、安易にPEに手を出していて、非常に危なっかしいという意見や。
株式の短期の値動きで利益を上げるヘッジファンドは、経営に問題のある会社を買収して建て直し、長期的な利益を得るというPEとは対極の手法を用いている。畑違いの分野に手を出しても、痛い目に遭うだけというわけ。はやりもあるんか、最近はインドへの投資も活発で、本人はコネチカットの豪華なオフィスにおったまま、人を一人現地に送り込むだけでマネージしているといったパターンも、よう見かけるらしい。
「我々(PE)のビジネスは人とのビジネス、アルゴリズムでするのではない。」「(インドへの)安易な投資は大きな間違い」と、えらい強い口調で批判してはる。
前にもここで少し取り上げたけど、前にPEビジネスをやってる友達と話した内容を思い出す。彼のビジネスは100以上の会社の社長さんと面談し、その中から1つ投資先を選んで5年後とかにイグジットするような感じ。投資の判断では、「投資先の経営者との相性」が一番重要なことの一つとも言うとった。確かに、コンピュータのプログラムをいじってエントリーとエグジットのタイミングを調整し、株を売り買いするようなやつや、ファンダメンタルズを分析し、決断したら手当たり次第に買いまくる(売りまくる)ような投資とは全く違う。PE自体は非常に有効な投資でも、あまり分かってない素人が安易に参入したら、失敗するんは目に見えてる。
よう分からんもんにはお金を突っ込まないというのは、投資の大原則。そやけど、ファンドというても千差万別、そんな危なっかしい投資をしてるところも実際にあるんやろね。PEの場合、結果が出るまでに時間が掛かることもやっかいやね。数年後、マスコミを賑わすような事件が起こらんことを祈るばっかりや。
Posted by 松