2008年1月30日(水)
ショートETF [業界うらばなし]
ロンドンのETFセキュリティーズ
色々とアイデアを凝らしたETFを出してきよることで知られてるけど、
今回はついにショートが出来るETFの上場計画を明らかにしよった。
ダウ-AIGの商品指数やセクター別指数10種類、個別の商品23種類について、
価格が下がれば儲けが出るショートETFと、普通のやつよりも2倍ほど
レバレッジの高いレバレッジドETFをつくるらしい。
こうなってくると、普通の先物取引とどこが違うんか、ようわからん。
ショートの場合、最初の価格設定はどうするんやろね。
ETFは銀行や年金基金など、これまであまりなじみの無かった投資家の資金を
商品市場に持ってきたという点ではすごい貢献をしたことになるけど、
コストや柔軟性を考えれば、やっぱり普通の先物取引に軍配が上がる。
商品市場への投資が世間一般に認知されるようになったら、
こうした面を考えてETFから先物に切り替えるところも出てくるようになるやろね。
仕組みはなんとなくETFの方がとっつきやすいけど、
本格的にやるには先物市場、てことになる。
日本でも東証と東工取が連携して金ETF上場を進めてるし、金で先行した
大証は原油その他のETFの上場を模索してると聞く。
低迷を続ける日本の商品業界を、
こうしたETFは救うことになるんか、
それとも完全に息の根を止めることになるんか。
どっちにしても、投資家にとっては前向きの答えが出てもらいたいね。
Posted by 松
2008年1月28日(月)
マクド店長の残業代と格差社会 [まじめなお話]
マクドの店長は、管理者にあらず・・・
店長を管理職とみなして残業代を払わないのは違法だとして、
残業代など750万円の支払いを命じた東京地裁のこの判決、
後で振り返ればかなり画期的な判断になるんとちゃうかな。
日本の会社に無駄な残業が多い問題はいろんな人が指摘してるから
あえて蒸し返せへんけど、さらに悪質なんは、たいした権限を与えんままに
管理職に昇進させて残業代さえ払えへんようになるその仕組み。
このビジネスを通じて色んな日本の会社と付き合い始めたとき、
最初にびっくりしたんが、やたらとそれなりに役職の高い人が多いこと。
あとで、残業代の問題で昇進させるところが多いって聞いて、愕然としたことがある。
マクドナルドは控訴するというてるし、そんなことを認めたら
経営が成り立たんようになるという反論もあるやろうけど、多分大丈夫や。
経営者が騒ぎ立ててるだけで、切り抜けるアイデアはいくらでもでてくるやろ。
大体、そうした人の献身的な犠牲の上に立ってしか利益を上げられへん経営やったら、
早いこと他に吸収されるなりして他の人に任せた方がみんなのためになる。
もちろん、そのためには新たなリストラをせなあかんこともあるやろね。
ところで、この訴訟で負けが確定した後、マクドはどうするねんやろ?
店長に残業代を払うんか、それとも人事権や価格設定その他、
それなりの権限を与え報酬も上げて、真の店長にするんか・・・
個人的には後者の方がはるかに将来のためになると思うけど、
そうなると、いわゆる格差の問題が生じてくる。
店長の待遇を良くして普通の社員との差をつけると、
その上の部長さん、役員、はたまた社長の待遇まで引っ張りあげんと
整合性が取れんようになるやろね。
つまり、格差が広がるわけや。
この裁判の判決を当然やーっと喜んでいる皆さん、
それで格差が広がることにも賛成でっか?
そうそう、大阪では今でも「マック」ではなく、「マクド」と呼んでるんやろか?
Posted by 松
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