2008年3月3日(月)
一時代の終わり [業界うらばなし]
今月から砂糖やコーヒーといったNYのソフト市場の
先物取引が全て電子化され、フロアーの取引が廃止されてしもた。
オプションの取引はまだフロアーで行われてるけど、こっちも
今月の終わりから電子取引が平行して行われるようになるから
フロアーもそのうちなくなんねんやろう。
それにしても、ちょっと前まで電子取引すらなかったソフト市場、
たぶん最後の最後までフロアーが残るんやろと思ってたら、
NYBOTがICEに買収されて以降、あっというまに電子化が進んでしもた。
世の中どうなるかわからんもんやね。
昔ブローカーをやってた時、ソフトのフロアーにも
よう電話で注文を入れてたんを思い出す。
何処の取引所でもそうやけど、フロアーにおる連中はほんまにユニークなんが多い。
自分は昼過ぎに仕事が終わるんで、1時半とかから飲みにいこうと誘う
困ったやつがおったな。もちろん断らんかったけど・・・
普段はとても紳士的やけど、相場が大きく動いてオーダーが集中すると、
途端に性格が変わって凶暴になるやつもおった。
彼にはよう、自分のつたない英語に対して"Speak English"とののしられたもんや。
昔うちで働いてて、よく一緒に飲んでたブローカーに頼み込んで
フロアで働くようになった頼もしい女の子もおった。
911テロまではワールドトレードセンターの中にフロアーがあって、
テロの後しばらくはクィーンズの周りに何にもない倉庫街にある
バックアップ施設で取引、その後今のNYMEXのビルに移るなど、
自分の知っている間だけでもほんまにあっちこっち渡り歩いてた彼らは、
とうとう働き場所がなくなってしもた。
時代の流れとはいえ、寂しいもんやね。
愛すべき彼らの、新しい未来に乾杯や
Posted by 松