2008年3月13日(木)
1ドル100円の副産物 [いろいろ]
金が遂に1トロイオンス1,000ドルを達成・・・
ドル円が12年ぶりに100円を割り込んだことの影に隠れてしもて
ちょっとインパクトには欠けたけど、
新年早々の原油100ドルに次ぐ歴史的な出来事や。
フロアーの取引開始直後に一瞬だけ1,000ドルがついて、
すぐに一旦下がったのを見る限り、原油みたいにトレードチケットを
記念品にしとこっちゅう、フロアーの連中の仕業かも知れんね。
記録は破られるためにあるという言葉が
こういうときに当てはまるかどうかは知らんけど、
原油のときのようにこれも一つの通過点になるんやろか。
商品市場と為替市場を比べたらあかんけど、
原油や金に比べたら、1ドル100円なんてかわいらしもんや。
日本のメディアは大騒ぎしてるけど、
そんなにびっくりするようなことでもないと思う。
特に、円高→輸出企業の業績悪化→株安という構図を、
バカの一つ覚えみたいに家訓は止めた方がええと思う。
日本の貿易はいまや対米より対中の方が多くなってるくらいやし、
対ドル以外では相変わらず円安、12年前に比べたら影響は限定的のはずや。
円高イコール株売りのパターンが日本人の頭に
こびりついて離れへんことが問題やと思う。
それでもまあ、いろんな人の意見がネットで見ることが出来るんは、
なかなかおもろいし、ありがたい。
一つのテーマについてこれだけ色々と書かれることは、滅多にないからね。
ネット社会さまさま、ってところかな。
これを機会にぎょうさん勉強させてもらいましょ。
Posted by 松
2008年3月12日(水)
日銀総裁はほんとに必要? [まじめなお話]
最近、日本のマスコミを賑わせている日銀の次期総裁指名問題。
予想されていたことやけど、民主党が政府の指名した武藤候補に対して
ノーの回答を示し、白川副総裁以外は後任が決まらない異例の事態となってしもた。
マスコミの論調としては、サブプライム問題などの影響で日本経済が
極めて重要な局面を迎えているときに、総裁不在という状況を作るべきではない、
というのが主流になってるみたいやね。
そやけど、国際市場では、この問題は情けなくなるほど注目されてないわな。
これがFRBの後任選びやったら大騒ぎになってるやろうけど、
乱暴にいうたら日銀の総裁なんか誰がなっても同じ、ちゅうとこやろか。
今の福井さんにしても、あれだけ異常なまでの低金利状態からの脱却を主張しながら、
結局はなにもできんまま人気満了となってしもた。
グリーンスパンみたいな、ある種強力なリーダーシップを求めん限り、
市場が興味を示さんのも当たり前や。
極端に言えば、総理大臣が誰になっても大した変わりはない、ちゅうのが
実際のところやろう。小泉さんの時は、なんかやるんちゃうかな、と興味深く見てたし、
人事なんかもちゃんとチェックしてたけど、安倍、福田と変わるうちに
ほとんど見んようになってしもた。
官僚が全てを牛耳っている今の状況が変わらん限り、
日銀総裁ごとき(失礼!)に大騒ぎする必要はないと思う。
このまま総裁が不在の状態となって、一体何がどうなんねんや、と言いたい。
株が更に下がる?株はこの先も確かに下がるやろうけど、別に日銀総裁のせいではない。
仮に日銀総裁が無事に決まったとしても、それで株が上がると考えるやつはおらんやろう。
円が売られる? 日銀の方針がここ数年の為替市場に与えた
影響の低さ(ほとんど思い当たらん)を考えれば、
ほとんど期待することはできんやろう。
出来れば、これを機会にみんなが日銀の仕事について興味を持つようになるべく、
その資質について徹底的に議論して欲しいね。
Posted by 松
【 過去の記事へ 】