2006年11月5日(日)
金は何についていくのか
[メタル]
金に関するコメントや記事を読んでいると、
やたらとドルの上昇を嫌気した、とか
原油の上昇が好感された、といった類のものが目に付く。
確かに金は、需給バランスだけでは読みにくい相場だ。
他の商品のように消費したらなくなってしまう訳では
ないから、供給量は比較的安定している。
需要の方はというと、歯科治療や電子機器など
需要もあるが、その多くは宝飾品や投資といった
生活必需品以外に向けられている。
そういう事情だから、資金の流れや他の市場の動きに
相場変動の理由を求めるのも、仕方のないところだろう。
そこで、今回は金相場が実際にどの程度他の市場に
影響されているのか、改めて検証してみることにした。
こういうのは実際に数字を分析してみると
抱いていたイメージとは違っている場合も多いもの。
たまには客観的な事実を知っておくのも良いだろう。
ドルとの相関関係
こうした場合、常識的には2つの相場の相関関係(Co-Relation)を
調べるのが手っ取り早い。
まずは、ドルとの関係が深い相場は?というアンケートを
とったらおそらく一番になるであろうドルとの相関関係を見てみよう。
上のグラフはNYBOTのドル指数と金との相関関係を示したものだ。
相関を取る期間は20日に設定してある。
0がまったく相関関係なし、プラス1に近づくにつれ正の相関
(ドルが上がれば金も上がる)マイナス1に近づくにつれ
負の相関(ドルが上がれば金が下がる)が強くなる。
ドルと金は負の相関関係があることで有名だが、
グラフを見てもほとんどの期間でマイナス領域にあることが分かる。
両方が同時に上昇、あるいは下落することは、
ほとんどないといっても良さそうだ。
ただ、常に負の相関関係が強いわけではなく、
今年の4月から6月にかけての期間を除き、
相関が強くなったりなくなったりを何度も
繰り返していることが分かる。
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