2007年07月05日(木)
ECB、政策金利を4.00%に据え置き
[金融・経済]
欧州中銀(ECB)は5日に開いた理事会で、政策金利を年4.00%で据え置くことを決定した。
トリシエ総裁は理事会後の記者会見で、前回の理事会以降に発表された経済指標は、6月の利上げ決定の理由を裏付ける内容となっており、中長期的な物価安定は依然として物価上昇のリスクが残るとした。現在の欧州圏の経済環境を見る限り、金融政策は依然として緩和的で、マネーと信用の伸びは著しく、流動性は十分に確保されているという。ECBは今後も注意深く市場の動向を監視、物価上昇のリスクが具現化しないよう、中長期的な物価安定を維持できるよう努めるとした。
中期的な景気見通しは引き続き良好で、欧州圏の経済は持続可能なペースでの成長を続けるとした。リスク面では保護主義の台頭や石油価格の更なる上昇、国際収支の不均衡や市場心理の悪化などを挙げている。物価面では依然として上昇リスクが残ると指摘。設備稼働率の高止まりや労働市場の逼迫や予想を超える賃金上昇などをリスク要因になるとしている。
Posted by 松