2007年06月14日(木)
現時点で増産の必要ない、OPEC事務局長公式声明
[エネルギー]
OPECのエル・バドリ事務局長は14日に公式声明を発表、現時点でOPECが増産をする必要がないとの見方を改めて示した。原油価格の高騰を受け消費国を中心にOPECに対する増産圧力が高まっていることを受けてのものと思われるが、総会開催時以外に公式声明を発表するのは異例のこと。
声明では、OPECは引き続き世界石油市場を注意深く見守るとした上で、世界の石油在庫は健全と分析。最新のデータでOECD諸国の民間在庫は過去5年の平均を3,400万バレル上回っているとした。OPECが現在の日量3,000万バレルの生産を維持したとしても、在庫は好ましい水準を維持し世界市場に大きな変化をもたらさないと分析した。また、遅れていたプロジェクトの生産開始に伴い、今年後半には非OPEC諸国の生産が増加するとの見通しを示している。
世界の石油需要とOPECに対する需要については不確かな部分が多いとしたものの、豊富な在庫とOPECの生産余力の増加により、現時点では需要見通しのいかなる引き上げにも対応できるだけの十分な供給があるとした。
Posted by 松