2010年01月15日(金)
IEA、2010年世界石油需要を日量8,630万バレルと推定
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は15日に発表した月報で、2010年度の世界石油需要を日量8,630万バレルと推定した。2009年度の見通しは日量8,490万バレルで、どちらも前月からほぼ据え置きとなっている。前年比では2009年が130万バレル、1.5%の減少だったのに対し2010年は140万バレル、1.7%の増加となる。アジアの需要増が引き続き全体を主導している一方、OECD諸国の需要は最近の寒波にもかかわらず、低迷が続いているという。
昨年12月の世界石油供給は、日量8,620万バレルと前月から27万バレル増加した。2010年度の非OPEC産油国の生産量は日量5,150万バレルと前月から15万バレルの上方修正。アゼルバイジャンの生産量の再評価が修正の背景にある。日量5,130万バレルだった2009年度からは20万バレルの増産、ブラジル、旧ソ連、豪州、コロンビア、インドなどの生産が増加する見通しだ。昨年12月のOPEC生産量は、日量2,910万バレルと前月から7 万5,000バレル増加した。加盟国の生産余力は合計で日量540万バレルとなっている。
昨年11月末時点でのOECD諸国の石油在庫は 27億4,700万バレルと前月から1,260万バレル増加した。前年同月を2.0%上回る水準にある。在庫は需要の59.1日分をカバー、10月末の 59.4日分からやや引き下げられた。前年同月は1.9日分上回っている。12月の在庫は、北半球を襲った寒波の影響で石油製品の取り崩しが進むと見られている。
2010年1-3月期の製油所稼働は日量7,270万バレルと、前月から小幅引き下げとなった。2009年10-12月期は日量 7,230万バレルと前月から据え置き。在庫が高止まりしているのに加え、OECD諸国の需要が依然として低迷していることから、1−3ガ付きの稼働見通しは約束されている訳ではないと、将来引き下げられる可能性があることを示唆した。
Posted by 直