2007年04月20日(金)
インフレ沈静化には時間を要する、FRB理事
[要人発言]
連邦準備制度理事会(FRB)のミシュキン理事は20日、NY州の大学で講演を行い、インフレが沈静化するには時間を要するかもしれないとの見通しを示した。
コアインフレはこの先低下すると予想しているものの、短期的にはガソリンなど石油製品の上昇が他の非石油製品やサービスの上昇圧力となる上、最近の物価押し上げ要因となっている住居コストの見通しが不透明なことから、沈静化には時間が要するかもしれないという。労働コストの上昇については、賃金の上昇は労働生産性の上昇で相殺される可能性がある上、利益マージンが大きいため企業はコスト上昇を消費者に転嫁することなく適応できるかもしれないという。
また、中長期的な市場のインフレ見通しが実際のインフレに与える影響可能性を指摘。しかし現在の市場の見通しをあらわす絶対的なものを上げるのは難しいとの述べている。エコノミストへの聞き取り調査、ミシガン大消費者指数、インフレ連動債(TIPS)と通常国債の利回りスプレッドなどが参考になるが、これらを合わせると市場の長期見通しは年2%程度だとの見方を示した。
Posted by 松