2010年01月29日(金)
10-12月期GDP速報値は前期比5.73%増、予想上回る
[経済指標]
米商務省が発表した2009年10-12月期の実質国内総生産(GDP)確定値は前期比5.73%増となった。2008年7-9月期から2009年4-6 月期まで4四半期連続マイナス成長となったのに対し、2009年7-9月期とあわせて2四半期連続のプラス成長である。しかも、10-12月期は2003 年7-9月期以来の高い伸びで、市場予想も上回った。
成長ペースの加速に寄与したのが企業の設備投資で2.90%増加した。2008年 4-6月期以来のプラス転換であり、また2007年10-12月期以来、ちょうど2年ぶりの大幅増だ。機器・ソフトウエアへの投資が13.30%アップとなり、1割を超えたのは2005年1-3月期以来。建造物への投資になると6四半期連続減少だったが、マイナス幅は15.43%と前期より小さい。
在庫投資の減少幅が7-9月期の1392億ドルから335億ドルに大きく縮んだ。この結果、GDPへの寄与度も0.69ポイントから3.39ポイントに著しくアップ。
貿易収支では赤字幅が3574億ドルから3411億ドルに縮小し、7-9月期にGDPを0.81ポイント削減していたのが10-12月期には0.50ポイントの貢献になった。輸出が前期比18.10%増加し、これは2007年7-9月期以来の大幅アップ。一方、輸入は前期より小幅プラスとなる10.52%増だった。
経済の3分の2を占める個人消費が2.00%増加した。2四半期連続アップになるが、前期の2.80%より低い伸び。耐久財が 0.85%減少に転じ、これは自動車及び部品が22.31%落ち込んだのによるところが大きい。家具などは9.62%と前期以上の増加だった。非耐久財は 4.26%増え、これも前期を上回るプラス。食品が4.18%増加し、衣料品は7.81%のプラス転換。エネルギー製品は2.71%減少し、前期以上のマイナス幅だった。サービス消費が1.71%増加し、前期2008年1-3月期以来の高い伸びとなった。
住宅投資は5.68%増えた。2四半期連続アップであるも、前期より小幅プラスだった。
政府支出は0.17%減少した。3四半期ぶりのマイナス転落。連邦レベルでは非防衛の支出増加を反映して0.08%増えたが、地方政府が0.31%ダウン。
物価については、個人消費支出物価指数(PCE)が前期比2.67%、エネルギーと食品を除いたコア指数が1.38%それぞれ上昇した。いずれも前期以上の伸びである。前年比較にすると全体指数が前期の0.69%低下から1.27%上昇に転じ、コア指数上昇率は前期を上回る1.42%だった。
Posted by 直