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2010年04月14日(水)

金価格、向こう2年間で1300ドル超える可能性・GFMS
  [メタル]

ゴールドフィールズ・ミネラルサービシズ(GFMS)は14日に発表した2010年のゴールドサーベイで、金価格が向こう2年間に1トロイオンス1300ドルを超える可能性があるとの見方を示した。財政不安や為替、インフレなどへの懸念が金需要を高め、同時に宝飾需要の落ち込みを相殺する見通しという。ただ、インフレ上昇、ドル危機を回避するなら大幅下落となり得ることを指摘している。

GFMSによると、2009年の投資需要が1980年以降初めて宝飾需要を上回ったという。2010年の宝飾需要は前年から著しい改善見通しだが、それで通常並みに戻るには価格が激しく下がり、スラップゴールドの供給がスローダウンする必要があるとした。

金の世界生産は2009年に前年から7%増え、6年ぶりの高水準だったと記している。2009年の鉱山からの生産が3年ぶりの増加。2572トンと2003 年以降最大とのことである。中国の生産が前年比11%増の324トンで、世界最大を維持した。アフリカでは、西アフリカの一部で倍増したのを反映して 3.4%増加。南アフリカを除けば12%アップという。ただ、南アフリカの生産は今年やや回復の見通しともした。

2009年の金生産コストは平均して1オンスあたり617ドルとなった。前年比6%増。10-12月期に過去最高を更新したとしている。南アフリカが721ドルで最もコスト高だった。次いでオーストラリアの710ドルとなり、中南米が484ドルで最低。

生産者のディヘッジングは254トンだった。2009年のヘッジ量は前年から13%、4年ぶりのプラス転換で2318トンだった。

合金生産が2009年に16.3%落ち込んだ。この結果、 2417トンと1988年以降見ることのなかった水準だったという。宝飾品向けでの需要減少が背景にある。スクラップを除いた宝飾品生産は25%減の 1111トンで、22年ぶりの低水準。

GFMSによると、金の地上在庫は2009年に前年比1.6%増え、16万5600トンになった。背景にあるのがスクラップ供給の伸びで、前年比27%のプラスとなって1674トンだったという。ただ、価格上昇の予想から2010年のスクラップ供給は小幅増加を見越す。また、国際通貨基金の保有金売却計画を取り上げ、2010年の地上在庫が一段と増えることを見通した。

Posted by 直   

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