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2010年04月14日(水)

米景気、再び後退のリスクは小さくなっている・FRB議長証言
  [要人発言]

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は14日に上下両院合同経済委員会(JEC)で景気見通しについて証言した。雇用が立ち直るには時間を要するものの、経済指標などから民間セクターにおける最終需要の伸びが経済成長の回復に十分とコメント。ギリシャ危機や原油価格の急騰のシナリオなどから景気が再び後退するリスクは拭えないと認識はしている。それでも、ここ数ヵ月間でリスクが小さくなっているとの見方だった。

具体的に、原油価格が80ドルを大きく超えており、FRBも価格動向を監視しているが、現時点で経済回復を脅かす懸念はないと述べた。2年前に記録した 145ドルまでまだ距離があることも指摘する。議長は、景気拡大ペースについて政府の景気刺激策が薄れていくのをどこまで消費支出や企業の設備投資で補えるかによるとした。

議長は、議員からの金融政策見通しに関する質問では、超低金利政策を長期維持する意向を示唆。ただ、長期といっても特定期間を表すのでなく景気展開に平行させると述べた。議長の景気や金融政策に関する見解は基本的に先月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での決定と同じである。

住宅ローン担保証券の購入停止でも金利上昇には至っておらず、また目先に影響を及ぼすこともないだろうという。住宅着工件数の低迷、差し押さえは継続などまだ住宅市場が振るわないことに懸念を表明。特に、差し押さえにブレーキがかかるまで住宅価格の下げ圧力は残るともした。

景気以外では、中国人民元にも触れた。中国の為替政策が世界景気悪化の要因とするJEC副委員長を務めるシューマー上院議員の見解に同意するが、議会が何らかの中国対策を打ち出すことには反対を示した。米中関係を複雑化させると懸念している。

Posted by 直   

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