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2009年04月30日(木)

08/09年度インド砂糖生産、44%減少に・ザルニコフ
 [砂糖]

国際商社ザルニコフは30日、2008/09年度インド砂糖生産が前年比44%減の1470万トンになるとの見方を示した。同社によると、これは過去最大の前年比マイナスとなり、砂糖きび作付減少、イールド低下が背景にある。

作付は主要生産地マハラシュトラとウッタル・プラデシュ州を中心に落ちたという。政府が前年に需給だぶつき対策として砂糖きびを減らしてほかの農作物を生産するようにと促進したのが要因と指摘。マハラシュトラ州で37%、ウッタル・プラデシュ州で26%それぞれ前年を下回って、いずれも約200万ヘクタールにとどまったと記す。また、各州では天候要因や肥料の消費削減など管理不足からイールド低下ともしている。ウッタル・プラデシュ州でイールドが7.4%下がり、マハラシュトラ州では14%落ち込んだ。

ザルニコフは、インドが今年砂糖の純輸入国になるうえ、2009/10年度も輸入が輸出を上回るのを見通す。選挙で政権が交代することを理由に挙げた。さらに、インドの輸入増加と欧州連合の輸出減少によって供給を巡った競争が激化する恐れがあるとも述べた。

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09/10年世界小麦生産は前年比5.38%減、IGC
 [穀物・大豆]

国際穀物理事会(IGC)は30日に発表した世界穀物需給の月次報告で、2009/10年度の小麦生産見通しを6億5100万トンで据え置いた。前年度に6億8800万トンで過去最低を更新したとみており、この結果、減少に転じる見方である。

欧州、旧ソ連の冬小麦は満足できる状態にあるが、イールド確保にさらなる降雨が好ましいとコメント。米国では南部プレーンズの干ばつを緩和する雨に恵まれたという。ただ、土壌水分が高すぎて張る小麦作付が遅れているとも指摘。インドの豊作、中国も好調としている。さらにきたアフリカ、中東の生産増加を見通した。

2009/10年度世界小麦消費見通しを前月時点で見越していた6億4000万トンから6億4200万トンに引き上げ、前年比横ばいの見方になった。インドの食用需要増加を理由に挙げている。飼料向けは前年を700万トン下回るとし、一方工業用はEUのエタノール生産を反映して増加を見込む。

貿易は2008/09年度推定を1億1900万トンから1億2200万トンに改定し、2009/10年度に1億1200万トンにダウンの見通しで据え置き。前年割れを見通すのは、イランやトルコ、シリア、アルジェリア、モロッコがそれぞれ時刻の収穫改善で買い付けダウンとなるためとしている。さらにEUの供給増が輸入需要を押し下げるという。

期末在庫見通しは、2008/09年度分を200万トン上方修正して1億6200万トンとした。2009/10年度分は1億7100万トンを維持。8年ぶりの高水準になるとの見方だ。

IGCは、2009/10年度の世界コーン生産が7億7800万トンになるとの見通しを示している。前月報告で見越していた7億7500万トンから引き上げた格好になるが、前年割れの見方は維持した。

米国の作付が前年を下回ると見通し、これは作業が遅れていることや収益面から大豆にシフトが背景にあるとコメント。ただ、イールド上昇で、米国の生産は 800万トン多い3億150万トンになると見込む。欧州連合でも価格下落で減反の予想としている。一方、中国では政府補助で作付が上向く見通しだが、イールドが平均並みだと生産は落ちるとコメントした。なお、2008/09年度の推定は100万トン引き上げて7億8300万トンに改定した。

2009/10 年度コーン消費は前年から1800万トン増えて7億9100万トンになるとの見通しだ。米国のエタノール生産増加が需要を押し上げるとみる。飼料需要については、多くの国における景気減速による影響を懸念しながらも、価格下落で相殺として前年度より200万トン多い4億7100万トンと予想。

貿易は8300万トンで、前年度を400万トン上回る見方だ。欧州連合、カナダ。メキシコ、極東アジアでの輸入需要を指摘している。期末在庫見通しは前年度から1300万トン縮小して1億2900万トンになるとした。

Posted by 直     

4月シカゴPMIは40.1に上昇、予想大きく上回る
 [経済指標]

シカゴ購買部協会が発表した4月の企業景況感総合指数は40.1となった。前月の31.4から8.7ポイント上がり、これは1983年以来最も大きな前月比プラスと伝わっている。4月の指数は市場予想も上回る。

活動別でも大勢が前月から改善した。新規受注が30.9から42.1に上がり、生産は32.7から38.1にアップ。雇用も31.8と、前月の28.1より高い。受注残は36.9。前月から15.6ポイント上がり、最も高い伸びである。一方、出荷と在庫は前月よりダウン。支払価格は28.4で、3ヶ月連続前月から下がった。

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3月個人消費支出は前月比0.24%減、予想以上の落ち込み
 [経済指標]

米商務省によると、3月の個人所得は前月比0.28%減少した。2ヶ月連続ダウンであり、市場予想以上の前月比マイナスだ。また、2月の減少率が速報の0.24%から0.20%に改定となった。

項目別で特にきつい落ち込みとなったのが資産所得で、1.08%減少した。配当が1.82%前月を下回り、利子も0.58%ダウン。給与所得が0.46%、 5ヶ月連続減少だった。一方、年金などは0.14%増加。3ヶ月連続プラスを維持し、しかし、この間で最も低い伸びである。

可処分所得は0.02%減った。2月分が速報で0.10%減少だったのがほぼ横ばいに改定で、この結果、3月は小幅ながらも3ヶ月ぶりに前月を下回った格好になる。

個人消費支出は前月から0.24%減少した。.3ヶ月ぶりのマイナス転落で、市場が予想していた以上の落ち込みだ。非耐久財支出が0.76%、耐久財 0.70%それぞれダウン。非耐久財の減少ペースが大きく鈍ったが、耐久財は逆に加速した。サービスは7ヶ月連続増加となったものの、伸び率が前月の半分にとどまる0.06%だった。

貯蓄率は4.23%で、前月の4.02%(修正値)から上昇した。

物価指標となる個人消費支出物価指数(PCE Index)は前月比0.02%低下した。前月を下回ったのは昨年12月以来。金融当局がインフレの目安にしているといわれるエネルギーと食品を除いた PCEコアは0.18%上昇で、前月から伸び悩んだ。前年比較では、全体指数が0.61%高く、コア伸び率は1.78%。コアはこれで5ヶ月連続して当局の許容レンジ上限2%を下回っている。

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2009年04月29日(水)

FOMC、金融政策方針に変更なし
 [金融・経済]

米連邦公開市場委員会(FOMC)は29日、短期金利の指標となるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を従来の年 0-0.25%のレンジを維持すると発表した。例外的に低い金利環境が続くとの見通しを繰り返している。このほか、最高3000億ドルの長期国債買い入れや、1兆2500億ドルの住宅ローン担保証券、最高2000億ドルのエージェンシー債の購入といった前回会合で決めた計画に変更がないことを示した。なお、本日の決定は3月の会合に続いて全会一致だった。

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5月の定例国債入札予定額、710億ドルで過去最大更新
 [金融・経済]

米財務省は29日、5月5-7日に実施の定例入札で発行総額が710億ドルになると発表した。これは過去最大を更新となる。内訳は3年債が350億ドル、10年債220億ドル、30年債140億ドル。

3 年債は2月の前回入札と比べ30億ドル引き上げになり、しかし前月と同水準だ。10年債は2月の210億ドルからアップ。ただ、前月のリオープンで180 億ドルだったのを上回る。30年債は2月と同じだが、3月のリオープンでは110億ドルだったのと比べると増発になる。

財務省はこのほか、30年債のリオープン回数を2回に増やすことに決めた。これまでは、四半期ごとの入札翌月に実施だったが、本日の規定変更により5月に発行する30年債は6月と7月に再発行となる。

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ABARE、09/10年度豪州粗糖生産見通し維持
 [砂糖]

豪農業資源経済局(ABARE)は29日、2009/10年度(7-6月)の国内粗糖生産見通しを前年比2.1%減の456万トンと発表した。従来予測とほぼ変わらず、これは収穫面積が前年をやや上回る中での減少の見方だ。

ABARE は、生産の大半を占めるクイーンズランド州での洪水によってイールドが低下する可能性を示唆。また、2006年の黒穂病拡大後で取り入れた病害への耐久性が高い種子はイールドも下げることを指摘している。さらに、クイーンズランド州の沿岸からニューサウスウェールズ州北部の沿岸にかけて砂糖きびの農地拡大余地がほとんどないこと、砂糖きびの消費用途多角化も粗糖生産ダウンの理由に挙げた。

ABAREはこうした複数の要因から国内の砂糖生産が向こう5年間著しく増加することはあり得ないともコメントしている。

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1-3月期GDP速報値は前期比6.14%減少、予想以上の落ち込み
 [経済指標]

米商務省が発表した1-3月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比6.14%減となった。3四半期連続のマイナス成長で、これは1974年7-9月期から1975年1-3月期に記録して以来。また、1-3月期は市場が予想していた以上の落ち込みである。

GDP が一段と落ちた背景にあるのが企業の設備投資だった。37.88%と1947年に四半期ごとの記録が始まってから最大の落ち込みである。建造物への投資が 44.10%、機器・ソフトウエア33.83%といずれも前期を大きく上回る減少だった。在庫投資は1037億ドル減少した。前期から在庫取り崩しが進み、この結果GDPを2.79ポイント削減。これは2000年1-3月期以来となる大きなマイナス要素になる。具体的には非農業部門で2.84ポイント削減。一方、農業部門の在庫は0.05ポイント、3四半期続けてGDPにプラス貢献となった。

住宅投資は38.04%減少した。2006年1-3月期以来、13四半期連続ダウン。また、1-3月期は1980年4-6月期以来の大きな落ち込みである。

ただ、GDPは前期に比べると若干緩やかな減少で、寄与したのが個人消費改善だ。経済の3分の2を占める個人消費は2.16%増。3四半期ぶりのプラス転換で、しかも、2007年1-3月期以来の高い伸びになる。耐久財が9.45%アップ。5四半期ぶりに前期を上回り、また伸び率は2006年1-3月期以来の高水準だ。耐久財でも特に自動車および部品の伸びが目立つ。20.54%増と昨年後半に続いた2ケタ減少から転換した。

非耐久財への支出は1.32%増加で、こちらは3四半期ぶりのプラスとなった。衣料品が3.83%増加に転換。エネルギー製品は6.54%、2四半期連続のプラスだった。ただ、前期よりやや伸び悩んでいる。食品は0.78%減少したが、これは前期に比べて小幅ダウン。サービス消費は1.45%増えた。2四半期続けてのアップであり、ただ前期に比べると小幅増加。

貿易もGDPに寄与している。貢献度は1.99ポイント。前期のマイナス0.15ポイントからプラス転換し、また3四半期ぶりの大きな貢献である。輸出が前期から29.95%減少したが、輸入は34.06%と輸出以上にダウン。この結果、貿易赤字は前期の3645億ドルから3084億ドルに縮小した。1999年4-6月期以来の小幅赤字となる。

政府支出が3.93%減少した。2005年10-12月期以来のマイナス転落であり、また1995年10-12月期以来の大幅ダウン。連邦政府による支出が4.01%減り、地方政府で3.90%前期を下回った。

物価上昇率については、個人消費支出物価指数(PCE)が1.01%低下した。2四半期連続ダウンだが、前期に4.87%落ちたのから下げ渋っている。エネルギーと食品を除いたコア指数は1.52%上昇と、前期からペースが加速した。前年同期と比較すると全体指数が0.77%、コア指数は1.75%それぞれ上昇。いずれも前期時点での前年比より低い伸びである。

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豚インフルによるインド大豆・コーン輸出への影響小さい見通し
 [穀物・大豆]

インドの大豆加工協会(SOPA)は29日、豚インフルエンザによるインドの大豆ミールおよびコーン輸出に影響する可能性が小さいとの見方を示した。主要顧客の東南アジア諸国や日本では今のところ感染例の発見がないことを理由にしている。ただ、情勢の行方次第では販売にインパクトが及ぶリスクも認識した。

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