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2009年04月29日(水)

1-3月期GDP速報値は前期比6.14%減少、予想以上の落ち込み
  [経済指標]

米商務省が発表した1-3月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比6.14%減となった。3四半期連続のマイナス成長で、これは1974年7-9月期から1975年1-3月期に記録して以来。また、1-3月期は市場が予想していた以上の落ち込みである。

GDP が一段と落ちた背景にあるのが企業の設備投資だった。37.88%と1947年に四半期ごとの記録が始まってから最大の落ち込みである。建造物への投資が 44.10%、機器・ソフトウエア33.83%といずれも前期を大きく上回る減少だった。在庫投資は1037億ドル減少した。前期から在庫取り崩しが進み、この結果GDPを2.79ポイント削減。これは2000年1-3月期以来となる大きなマイナス要素になる。具体的には非農業部門で2.84ポイント削減。一方、農業部門の在庫は0.05ポイント、3四半期続けてGDPにプラス貢献となった。

住宅投資は38.04%減少した。2006年1-3月期以来、13四半期連続ダウン。また、1-3月期は1980年4-6月期以来の大きな落ち込みである。

ただ、GDPは前期に比べると若干緩やかな減少で、寄与したのが個人消費改善だ。経済の3分の2を占める個人消費は2.16%増。3四半期ぶりのプラス転換で、しかも、2007年1-3月期以来の高い伸びになる。耐久財が9.45%アップ。5四半期ぶりに前期を上回り、また伸び率は2006年1-3月期以来の高水準だ。耐久財でも特に自動車および部品の伸びが目立つ。20.54%増と昨年後半に続いた2ケタ減少から転換した。

非耐久財への支出は1.32%増加で、こちらは3四半期ぶりのプラスとなった。衣料品が3.83%増加に転換。エネルギー製品は6.54%、2四半期連続のプラスだった。ただ、前期よりやや伸び悩んでいる。食品は0.78%減少したが、これは前期に比べて小幅ダウン。サービス消費は1.45%増えた。2四半期続けてのアップであり、ただ前期に比べると小幅増加。

貿易もGDPに寄与している。貢献度は1.99ポイント。前期のマイナス0.15ポイントからプラス転換し、また3四半期ぶりの大きな貢献である。輸出が前期から29.95%減少したが、輸入は34.06%と輸出以上にダウン。この結果、貿易赤字は前期の3645億ドルから3084億ドルに縮小した。1999年4-6月期以来の小幅赤字となる。

政府支出が3.93%減少した。2005年10-12月期以来のマイナス転落であり、また1995年10-12月期以来の大幅ダウン。連邦政府による支出が4.01%減り、地方政府で3.90%前期を下回った。

物価上昇率については、個人消費支出物価指数(PCE)が1.01%低下した。2四半期連続ダウンだが、前期に4.87%落ちたのから下げ渋っている。エネルギーと食品を除いたコア指数は1.52%上昇と、前期からペースが加速した。前年同期と比較すると全体指数が0.77%、コア指数は1.75%それぞれ上昇。いずれも前期時点での前年比より低い伸びである。

Posted by 直   

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