2009年12月11日(金)
IEA、2010年世界石油需要見通しを13万バレル上方修正
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は11日に発表した月報で、2010年の世界石油需要を日量8,630万バレルと推定、前月から13万バレル上方修正した。2009年の需要は日量8,490万バレルで据え置き、前年比では2009年が140万バレルの減少、2010年が 150万バレルの増加となる。石油需要の伸びは引き続き中国をはじめとした新興国に牽引されているが、OECDの見通しはやや改善したという。
11月の世界石油供給は前月から20万バレル増加。このうちOPECの生産は日量2,910万バレルと13.5万バレル増加した。非OPEC産油国の生産量が引き下げられたことを受け、2010年のOPECへの石油需要(Call on OPEC)は日量2,900万バレルと50万バレルの引き上げとなった。2009年は日量2,870万バレルとなる。非OPEC諸国の生産量は2010年が日量5,160万バレルと前月から26.5万バレルの下方修正。2009年はロシアの天然ガス液の見通し引き上げなどにより、日量5,130万バレルと 12.5万バレル引き上げられた。また、米国のハリケーン活動が極めて低調に終わったことも、供給増につながったという。
10-12月期の製油所稼動見通しは、日量7,230万バレルと前月から60万バレルの下方修正。米国の稼動が低調だったことや、中東やアジアでメンテナンスが多く行われたことが背景にある。2010年1-3月期の稼動は日量7,270万バレルと前年比で100万バレル増加すると見られるが、OECD諸国の稼働率は精製マージンの低迷を受けて低下傾向が続くという。
OECD諸国の石油在庫は、10月末時点で27億3,500万バレルと前月から3,600 万バレル減少、前年を2.5%上回る水準にある。取り崩しの40%以上は、中間留分によるものという。在庫は消費の59.4日分と前月から減ったものの、一年前に比べると依然として2.5日多い水準にある。
Posted by 直