2007年09月17日(月)
イランの石油生産量は外部機関の推定より多い、石油相
[エネルギー]
イランのノザリ石油相は16日に開いた会見で、外部独立機関による同国の生産量推定は実際の生産量と異なるとの見方を示した。違いは国内製油所の処理能力にあり、外部機関は日量130-135万バレルとするのに対し、実際は160-165万バレルあると主張した。国内に新規の製油所は建設されていないが、既存の製油所の拡張によって処理能力は伸びており、この事実は外部機関に無視されているという。また実際の生産能力は日量420万バレルで、過去6ヶ月間の平均生産量は408.5万バレル、現在は410万バレルを生産しているとした。
イランはOPECに対し日量417.3万バレルの生産能力があることを届けているものの、外部機関が390万バレルと推定しているため、OPEC総会における同国の主張は、もっぱら自国の生産量についてになっているという。また、OPECの生産枠割当は外部機関の生産推定に基づいて決定されるため、自国の割当が引き下げられたとの批判も述べている。先の総会で決定された11月1日からの同国の割当分は日量381.7万バレルとなっている。
また、イランの石油価格はドル建てで表示されているものの、実際には60%をユーロ建てで受け取っており、日本円での受け取りも交渉中だという。これは特に政治的な意図によるものではなく、ドルが他の主要通貨に対して下落を続けているためだとした。2001年当時のドルの価値で考えると、1バレル80ドルの原油は48ドルにしかならないとも述べた。
Posted by 直