2009年01月29日(木)
IGC、08/09年度世界小麦およびコーン生産見通し引き上げ
[穀物・大豆]
国際穀物理事会(IGC)は29日に発表した2008/09年度世界穀物需給の月次報告で、生産推定を引き上げた。中国など北半球の収穫が事前見通しを大きく上回ったことを理由に挙げている。また、南半球でも悪天候の影響にかかわらず前年比プラスとなり、前回報告になる昨年11月時点での推定からも引き上げられたという。
IGCは、小麦生産を11月時点での6億8300万トンから6億8700万トンに上方修正した。前年比12.8%増加の見方になる。逆に2008/09 年度の世界小麦消費見通しは6億5000万トンから6億4800万トンに引き下げ。前年比は5.4%と増加見通しを維持しているが、2ヶ月連続の下方修正。飼料向け需要の改定が背景にあるという。
貿易は100万トン引き上げ1億1800万トンとした。期末在庫は前年度の1億1700万トンに対して1億5500万トンに膨らむ見方。11月時点で見越していた1億5000万トンも上回る。
2008/09 年度世界コーン生産推定は1300万トン引き上げ、7億8800万トンとした。この結果、前年度の7億8700万トンを僅かにも上回る見方にシフトだ。中国生産が背景にあるという。アルゼンチンとブラジルは高温乾燥で減少としている。
消費を7億9000万トンから7億7900万トンに改定した。前年比は0.8%増になる。米国のコーンベースのエタノール生産が減少したためであるとともに、複数の国で飼料用需要が小麦への乗り換えに伴って落ちていることも背景にあると説明。貿易も400万トンかっとして8100万トン。在庫がこれまで1 億1400万トンとみていたのを1億3900万トンと大きく修正し、前年度と比べても900万トン上回る見方になった。
Posted by 直