2008年11月19日(水)
2009年世界半導体売上高、8年ぶりの減少見通し・SIA
[金融・経済]
米半導体工業会(SIA)は19日、世界の半導体売上高が2009年に8年ぶりの減少となる見通しを発表した。世界経済の混乱による影響を理由に、2008年の推定2億6120万ドルを5.6%下回る2億4670万ドルと予想。年央時点での見通し2億8320万ドルから引き下げである。2008年も下方修正している。このため、前年比増加の見方は維持したが、伸び率は2.2%と年央の見通し発表での4.3%より縮小。
2010 年には回復を見込むが、やはり従来より低めの売上高を予想している。6月時点での見通しが前年比8.4%増の3億700万ドルだったのに対し、7.4%増の2億6490万ドルに改定。2011年に7.5%増加を見込む。なお、SIAは一年前の報告で2008年に7.7%増え、2009年には7.0%増加することを見込んでいた。また、この時の2010年の売上高については前年を8.5%上回るとの予想であった。
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2008/09年度インド砂糖生産、前年比14-24%減少見通し
[砂糖]
インド連邦政府は19日に2008/09年度砂糖生産の初回見通しを発表し、2000万-2250万トンとみていることを示した。これは前年比14-24%減少の見方で、砂糖きび圧搾が遅れたことや、砂糖きび農地の土壌水分が高すぎたことが背景にあるという。ただ、政府高官は国内需要を満たすには十分といい、また業界関係者の間で流れている20000万割れの予測は悲観的過ぎるとコメントした。
2008/09年度の国内消費は前年度を100万トン上回る2200万トンを見越している。また、9月に終わった2007/08年度からの持ち越し分1100万トンとあわせて需要を満たすといい、純輸入国に転じる可能性もないとしている。
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石油在庫統計:原油は予想以上の積み増し、留出油は減少
[エネルギー]
米エネルギー省が発表した石油在庫統計によると、11月14日現在の米国内民間原油在庫は3億1,354万8,000バレルと前週から159.9万バレル増加した。市場の予想平均を上回る積み増しで、中西部やメキシコ湾岸で輸入が回復したことが背景にある。ガソリンの在庫は前週から53.9万バレルの積み増し、一方ディーゼル燃料や暖房油となる留出油は147.1万バレル減少した。製油所稼働率は84.9%と0.3ポイント上昇した。
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10月の消費者物価指数0.96%下落、過去最大の落ち込み
[経済指標]
米労働省が発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前月比で0.96%下落した。1947年に調査が始まってから最も大きな落ち込みであり、市場予想以上でもある。変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は0.07%下がり、1982年12月以来となる予想外のマイナス転落となった。
エネルギーが8.57%下落した。1957年の調査開始以降最大のマイナス幅。ガソリン価格が14.18%とやはり歴史的な落ち込みだ。住宅用燃料油も下がった。一方、食品は0.26%上昇した。前月の半分以下の伸びにとどまり、このうち野菜・果物品、乳製品が著しい値下がりとなった。シリアル、肉は前月より伸び悩んでいる。
コア部分では、航空運賃の下落が目立つ。4.79%と1999年6月以来の大幅マイナス。ホテル宿泊料は1.63% ダウンで、これは今年2番目に大きな値下がりとなった。アパレルは0.97%、3月以来の大幅下落。新車価格は0.51%下落した。3ヶ月連続して前月を下回るが、ペースはやや鈍った。コアで上昇したのは医療や教育、レクレーションだ。ただ、前月よりペースはほぼ変らず、あるいはスローダウンとなっている。
CPIは前年同月に比べて3.66%、コア指数が2.21%それぞれ上がった。いずれも前月時点での前年比伸び率を下回る。
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10月の新規住宅着工79.1万戸、過去最小規模に
[経済指標]
米商務省によると、10月の新規住宅着工件数は年率換算で79万1000戸となった。1959年の調査開始から最小規模を記録した。前月に比べて 4.47%減少し、4ヶ月連続マイナスである。なお、9月の着工件数は速報での81万7000戸から82万8000戸、8月分が従来推定87万2000戸から85万4000戸にそれぞれ改定。
地域別での着工件数は増加、減少で二分した。北東部で30.97%落ち込んで7万8000戸と 1991年1月以来の低水準。中西部では13.70%ダウンで、1982年3月以降みることのなかった12万6000戸となった。一方、西部の住宅着工が 7.55%増加し、南部で1.46%アップ。
住宅タイプ別では一戸建てが3.28%減の53万1000戸だった。これは1981年10月以来の低水準。一方、5世帯以上の集合住宅は5.73%減少だ。
前年比は全体で37.96%減少した。北東部で51.55%落ち、ほかの市場の着工件数はいずれも3割を超える前年比マイナス。タイプ別でも一戸建て、集合住宅それぞれ一年前を下回った。
先行指標となる建築許可件数は前月より12.05%減って70万8000戸となった。2004年1月にサンプル数が2万に増えてからはもちろん、1万のサンプルで調査が始まった1960年1月にさかのぼっても初めてとなる最小規模である。建築許可も4ヶ月連続マイナスだった。
全ての市場で落ち、最も大きな減少となったのは北東部で23.66%だった。この結果、7万1000戸と過去最小を記録した。次いで南部の13.48%ダウンで、 1991年3月以来となる35万3000戸。西部と中西部は1割を下回る減少。西部が15万5000戸と1967年1月まで戻らないと見当たらない規模に落ちた。
タイプ別では一戸建てが14.50%減少して46万戸となった。1982年2月以来の低水準である。集合住宅でも2-4世帯、5世帯以上それぞれ前月より少ない。
10月の建築許可は前年同月比較で40.10%減った。全ての市場、住宅タイプ別で前年比マイナスである。
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2008年11月18日(火)
米財務長官、自動車救済で公的資金使用に反対表明
[要人発言]
ポールソン米財務長官は下院金融サービス委員会が18日に開いた金融安定化法に関する公聴会で証言し、公的資金を3大自動車メーカーの救済に当てることに反対の姿勢を示した。7000億ドルの資金枠は金融市場の安定化を目的にしていることを強調。資金調達が改めて順調に流れるようになれば、自動車業界も含めて景気回復につながるとの見解である。
長官は金融法で全ての問題解決は無理と強調し、しかし、システム改善に葉資本注入が欠かせないことを指摘した。一方で、当初計画していた不良資産の買い取り見送りを決めたことについて委員会から非難や疑問を投げられると、防衛的な構えになった。
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11月の住宅市場指数9、調査史上初めて10割る
[経済指標]
全米住宅建設業協会(NAHB)が発表した11月の住宅市場指数(HMI)は9となった。2ヶ月連続して過去最低を更新し、しかも、10を割り込んだのは 1985年に調査が始まってから初めてである。指数は50を境に数が小さくなるだけ情勢に悲観的な業者が多いことを意味するが、11月は悲観派による完全支配にじわりと近付いたことになる。
一戸建て住宅販売の現状を示す指数は8、見込み客の活況度を表す指数が7とそれぞれ史上初めて10を下回った。見通し指数は19ポイント。前月と変らず、2ヶ月続けて過去最低での推移となる。
NAHB の会長は建設業者のビジネス感が冷えていることについて、金融問題の深刻化や雇用悪化、景気全般に不透明感が強まっているのが背景にあると説明した。業界が危機的な状態にあるといい、政府や議会が住宅市場の安定化に新たな対策を打ち出すしかないかもしれないとの見方を示している。
NAHBのチーフエコノミストも、議会が消費者に対して大規模なインセンティブを承認することが望ましいとコメント。初めての住宅購入における減税、住宅ローン金利の一部肩代わりが1970年代に購入意欲を高め、景気の立ち直りにも寄与したという。
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米砂糖大手、フロリダ州に次世代エタノール生産工場計画
[砂糖]
米砂糖会社USシュガーはセルローズベースのエタノール生産工場建設に向けて、イリノイ州に拠点を置くバイオ燃料会社 Coskataと合意したと発表した。USシュガーの17日付声明によると、年間1億ガロンの生産能力を持つ施設をフロリダ州に建てる計画で、フロリダ州のクリスト知事が掲げる次世代エタノール消費目標の達成に貢献する見通しとなる。
工場建設が実現すれば、次世代エタノールの生産で世界2番目の規模になるという。計画ではフロリダ州政府と米農務省(USDA)それぞれの補助適用を申請することも記している。
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10月の生産者物価指数2.75%下落、過去最大の落ち込み
[経済指標]
米労働省が発表した10月の生産者物価指数(PPI)は前月比2.75%下落した。3ヶ月連続の前月比マイナスとなり、しかも調査史上最もきつい落ち込み。
PPI の下落は市場が予想していた以上でもあり、背景にあるのがエネルギー価格だ。12.81%下がり、1986年7月以来の大幅ダウンである。ガソリンが 24.94%と過去最大のマイナス。暖房油、天然ガスの価格も下落した。エネルギーともに変動の激しい食品は0.17%ダウンで、これは2月以来のマイナス転落である。料理油が1割の値下がりとなり、牛肉や果物の下落も顕著だった。
エネルギー、食品を除いたコア指数は0.41%上昇した。前月とほぼ同水準の伸び率で、市場予想と比べても高い。資本財がやはり前月並みの値上がりペース。民間機が約1%上昇し、小型トラックは2006年11月以来の高い伸びとなった。消費財は燃料や食品以外にも乗用車がちょうど2年ぶりの大幅マイナスを記録などあるが、一方で宝飾品やタイヤの価格上昇も目立つ。
中間財と原材料は全体指数、コア揃って記録を塗り替える落ち込みだった。
PPIは前年比較すると5.12%上昇した。昨年9月以降最も低い伸びである。しかし、コアの前年比伸び率は4.37%と1989年11月以来の高水準。
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