2008年04月18日(金)
フィラデルフィア連銀総裁、インフレ上昇警告
[要人発言]
フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は18日の講演でインフレ上昇を警告し、さらなる利下げの必要性を疑問視する発言を行った。プロッサー総裁は、景気を巡る不透明感が強く見通しが困難といいながら、利下げ効果が表面化するまでに時間を要することも強調した。金融政策だけで経済や金融システムが面している問題を解決することはできないという。講演後の質疑応答では、景気減速がインフレ圧力を抑える保証はないとも述べている。
総裁は昨秋からの連続的な金融緩和によってインフレ調整した実質金利は2003-04年以来のマイナスと指摘する。前回のマイナス金利はデフレ懸念の中で起きたものであり、価格下落を抑えるために正当化できるが、今回はインフレ懸念が強い中でのものと情勢の違いを強調している。
プロッサー総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーを務めており、3月の会合ではフィッシャー・ダラス連銀総裁とともに物価上昇を警戒して大幅利下げ実施に反対票を投じた。
Posted by 直