2008年04月29日(火)
米農産物大手CEO、世界の食糧供給見通しに前向き
[穀物・大豆]
米農産物大手アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)のウォルツ最高経営責任者(CEO)は29日に行った同社1 -3月期決算説明会で、世界の食糧供給見通しに前向きであることを示した。価格高騰で需給ひっ迫が深刻な地域はあるものの、欧州や南米では小麦をはじめとする特定農産物の生産改善が見込まれていることを指摘。需給ひっ迫が和らぐ方向にあることを強調した。
ウォルツCEOはブラジルやアルゼンチンがアジアにとって大豆、コーン、小麦の主要供給源になっていると述べた。一方、米国の生産については降雨でコーン作付けが遅れていることからイールド低下の可能性があり、不透明感が強いことを示唆した。
それでも、バイオ燃料セクターへの支持を表明し、食品価格の高騰に起因しているとの批判を否定した。食品の値上がりの背景にはエネルギーコストの増加、世界的なたんぱく質需要拡大があるとコメント。コーンベースエタノールなど再利用可能燃料の消費促進策の撤廃は食品、エネルギーの供給不安に起因すると述べた。
Posted by 直