2008年11月04日(火)
金融危機がインフレ懸念を抑制・ダラス連銀総裁
[エネルギー]
ダラス連銀のフィッシャー総裁は4日の講演で、世界的な金融危機がインフレ懸念を抑えていると述べた。フィッシャー総裁は今年の米連邦後悔市場委員会(FOMC)メンバーを務め、物価見通しを理由に年初から4月の会合までは利下げ、6月から8月の会合では金利据え置きに反対票を投じていた。
ただ、総裁は物価上昇一服を認識しながら、デフレにまで至る可能性は小さいともコメントした。総裁は今年10-12月期が極めて限定的な経済成長にとどまり、来年にはゼロ成長あるいはマイナスもあるだろうという。このため、一時的な物価下落のデータを見るかもしれないと指摘し、それでも、将来の底堅い世界景気が物価を下支えるとの見方である。
総裁は現行の金融政策に前例のない方針と述べ、しかし、政策の行方には触れなかった。また、金融危機を乗り切るのに連銀措置に限界があることも指摘し、政府や議会との協調行動が必要なことを強調する発言もあった。さらに、信頼回復には時間を要するとも述べている。
Posted by 直