2008年11月05日(水)
ADP10月民間雇用数は前月比15.7万人の減少
[経済指標]
米雇用サービスADPによると、10月の非農業部門民間雇用数は前月比15万7000人減った。3ヶ月連続して前月を下回り、2002年11月以来の大幅ダウン。市場予想以上の落ち込みでもある。また、9月の減少数は速報段階での8000人から2万6000人に改定となった。
10月の雇用をセクター別でみて、鉱業、建設含む製造業が12万6000人、23ヶ月連続マイナスだった。2001年12月以降みることのなかった大きな落ち込み。製造業だけで前月から8万5000人減り、26ヶ月続けての前月割れだ。こちらは、2002年11月以来の大幅減少。サービスは3万1000人減り、 2002年11月以来のマイナス転落となった。
ADPのデータは労働省が手掛ける雇用統計と集計方法が近いといわれるにもかかわらず、最終的には政府統計のデータと開きが生じることが多い。労働省では民間雇用が昨年12月から9月まで連続減少と記録しているのに対し、ADPデータによると同じ期間の民間雇用で前月比プラスとなった月は少なくない。
なお、労働省が11月7日に発表を予定している10月の雇用統計について、市場は政府部門も含める非農業部門雇用数が20万減少したと予想している。9月が速報値で15万9000人減だったことから、10月には一段とレイオフが進んだのをみている格好だ。さらに、政府雇用は今年に入って月平均2万3000人増加しており、労働省による10月の統計ではADP以上の民間雇用減少を確認する可能性があるということになる。
Posted by 直