2008年11月12日(水)
世界石油需要は2030年に1億600万バレルまで増加、IEA
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)が12日、2008年度の世界エネルギーアウトルックを発表した。世界のエネルギー需要は 2006年から2030年の間に45%、年平均で1.6%増加すると予想。そのうち化石燃料の需要が80%を占めるという。また需要増加分の半分は中国とインドが占めるとの見方も示した。バイオ燃料をのぞく世界石油需要は年平均1%のペースで増加を続け、2007年度の日量8,700万バレルから2030 年には1億600万バレルになるとした。
一方、世界の石油生産は2007年の日量8,200万バレルから2030年には1億400万バレルに増加すると予想。増加分の多くはOPEC加盟国によるもので、OPECの世界生産に対するシェアは2007年の44%から2030には51%に増えるという。また、世界の既存油田の減損率は現在6.7%なのが2030年には8.6%まで上昇するとし、仮に石油需要が横ばいを続けたとしても、2030年までに新たに日量4,500万バレル分の新規生産が必要になると警告を発した。こうした状況で安定した石油供給を得るためには開発投資を加速させることは不可欠で、2007年から2030年までに必要となる投資額は26兆ドルに上るとした。この額は前年のアウトルックよりも4兆ドル引き上げられている。
また、IEA加盟国の輸入価格は2007年のドル換算で2008年から2015年までの平均が1バレル100ドル、2030年には120ドルまで上昇すると予想。原油価格は2030年に1バレル200ドル以上に上昇するとしている。
Posted by 直