2008年11月12日(水)
EIA、2009年世界石油需要見通しを99万バレル下方修正
[エネルギー]
米エネルギー省情報局(EIA)は12日に発表した短期アウトルックで、2009年度の世界石油需要を日量8,593万バレルと推定、前月から99万バレル下方修正した。米国の44万バレルを筆頭に、OECD諸国全体の需要見通しを63万バレル下方修正、新興国でも中国の需要見通しを8万バレル引き下げるなど、全体で36万バレル引き下げた。また、2008年度の需要も25万バレル下方修正しており、前年からの伸びは2008年が8万バレル (0.09%)、2009年が4万バレル(0.05%)と2年連続してほぼ横ばいに近い状態になるとしている。
2009年度の世界石油供給は日量8,572万バレルと前月から107万バレルの下方修正。OPECが減産を決定したのに伴い、生産見通しを原油分だけで46万バレル、コンデンセートなどを加えて76万バレル下方修正したのが主な要因。非OPEC産油国ではカナダやメキシコの引き下げが目に付いた。OPECの10月産油量は日量 3,233万バレルと前月から7万バレル減少。サウジの生産が10万バレル、カタールも7万バレル減った一方、油田トラブルの解決によってアンゴラの生産が13万バレル増加した。イラクとインドネシアを除く11ヶ国の生産量は日量2,916万バレルで、9月9日の総会で合意した2,880万バレルの生産枠を36万バレル超過している。また、生産余力はサウジを中心に日量193万バレルあると推定した。
2009年度のWTI原油価格見通しは 1バレル63.50ドルと前月から48.50ドルの大幅下方修正となった。2008年度の平均価格も101.45ドルと10.12ドル引き下げている。 2009年度のレギュラーガソリン平均小売価格は1ガロン2.37ドル、ディーゼル燃料は2.73ドル、暖房油は2.63ドルとそれぞれ前月から1.19 ドル、1.18ドル、1.17ドル引き下げた。
Posted by 直