2008年11月13日(木)
IEA、2009年度世界石油需要見通しを67万バレル引き下げ
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は13日に発表した月報で、2009年の世界石油需要を日量8,654万バレルと前月から 67万バレル引き下げた。2008年度の需要も33万バレルの引き下げ、IMFが先に発表したレポートで世界経済の成長見通しを引き下げたことが背景にあり、需要の伸びは過去25年間で最低になるという。非OPEC諸国の生産見通しは2009年が日量5,030万バレル、2008年が4,970万バレルとそれぞれ前月から14.5万バレル、8.5万バレルの引き下げ。OPECの10月生産量は日量3,210万バレルと前月からほぼ横ばいとなった。
需要
2009年度の世界石油需要は日量8,654万バレルと前月から67万バレルの下方修正。 2008年度の需要も33万バレル引き下げ、8,618万バレルとした。IMFが先に発表したレポートで世界経済の成長見通しを引き下げたことが背景にあり、IEAは事前に大幅修正の可能性を示唆していた。修正はOECD諸国が中心だが、2009年度に関しては中国を中心に新興国の需要も26万バレル引き下げたという。前年からの伸びは2008年度が12万バレル(0.1%)、2009年が35万バレル(0.4%)となる。需要の伸びは過去25年間で最低になる。
供給
10月の世界石油供給は日量8,690万バレルと前月から180万バレル増加。定期点検や事故による一時的な生産の落ち込みが解消に向かったのが主な要因。非OPEC諸国の生産見通しは2009年が日量5,030万バレル、 2008年が4,970万バレルとそれぞれ前月から14.5万バレル、8.5万バレル引き下げられた。OPECの10月生産量は日量3,210万バレルと前月からほぼ横ばい。サウジの生産が減少した一方、イラクやアンゴラ、リビアの生産が増加した。
在庫
OECD 諸国の石油在庫は9月末時点で26億4,900万バレルと前月から1,690万バレル減少した。ハリケーンの影響で米国の石油製品在庫が2,430万バレル取りくずされたのが背景にある。在庫は需要の55日分をカバー、速報データに基づくと10月の在庫は5,120万バレル増加し需要の56.0日分をカバーするという。
製油所稼動
10-12月期の世界の精油所稼動は日量平均で7,350万バレルと、前月から140万バレル引き下げられた。需要の減少や精製マージンの縮小により、世界的に稼動の減少が予想されているという。
Posted by 直