2008年11月18日(火)
10月の生産者物価指数2.75%下落、過去最大の落ち込み
[経済指標]
米労働省が発表した10月の生産者物価指数(PPI)は前月比2.75%下落した。3ヶ月連続の前月比マイナスとなり、しかも調査史上最もきつい落ち込み。
PPI の下落は市場が予想していた以上でもあり、背景にあるのがエネルギー価格だ。12.81%下がり、1986年7月以来の大幅ダウンである。ガソリンが 24.94%と過去最大のマイナス。暖房油、天然ガスの価格も下落した。エネルギーともに変動の激しい食品は0.17%ダウンで、これは2月以来のマイナス転落である。料理油が1割の値下がりとなり、牛肉や果物の下落も顕著だった。
エネルギー、食品を除いたコア指数は0.41%上昇した。前月とほぼ同水準の伸び率で、市場予想と比べても高い。資本財がやはり前月並みの値上がりペース。民間機が約1%上昇し、小型トラックは2006年11月以来の高い伸びとなった。消費財は燃料や食品以外にも乗用車がちょうど2年ぶりの大幅マイナスを記録などあるが、一方で宝飾品やタイヤの価格上昇も目立つ。
中間財と原材料は全体指数、コア揃って記録を塗り替える落ち込みだった。
PPIは前年比較すると5.12%上昇した。昨年9月以降最も低い伸びである。しかし、コアの前年比伸び率は4.37%と1989年11月以来の高水準。
Posted by 直