2009年12月15日(火)
ABARE、09/10年度世界小麦生産見通し引き上げ
[穀物・大豆]
豪農業資源経済局(ABARE)は15日に発表した四半期ごとの商品レポートで、2009/10年度の世界小麦生産見通しを再び引き上げた。最新予測は6億6700万トンで、9月時点で見越していたよりも500トン多い。3月に発表した初回予測6億 3200万トンから3回続けて上方修正した格好になる。ただ、前年比は2.9%減とマイナス転落の見方を維持。
主要生産国・地域別では、ロシアと米国が上方修正であり、しかしいずれも前年割れの見方は変わらない。欧州連合は200万トン引き下げとなり、前年比較でのマイナス幅も従来予測から広がった。中国とインドは前年からの増加を見込みながらも、生産予測自体は前回調査から修正なしである。
2009/10年度世界消費見通しを100万トン引き上げ6億4300万トンとした。前年比0.3%増加の見方である。食用は1.1%増の4億5200万トンを維持したが、飼料向けでは100万トン上方修正して3.7%減の1億400万トンに改定した。
2009/10年度の世界小麦貿易量は1億1600万トンになると予想している。300万トンの上方修正。前年度に比べて14.7%とマイナスの見方には変わらない。
輸出サイドでは、2009/10年度のアルゼンチンを一段と引き下げて、300万トンから200万トンに修正した。前年から77.8%落ち込むのをみている。米国も100万トン削減して前年比7.4%減の2500万トンに改定。オーストラリアは据え置き、カナダと欧州連合27カ国は引き上げた。
期末在庫見通しは従来の1億8300万トンから1億8700万トンに引き上げた。前年比14.7%増をみる。
Posted by 直