2010年02月10日(水)
12月貿易収支は401.8億ドルの赤字に拡大、予想上回る
[経済指標]
米商務省が発表した2009年12月の貿易収支は401億8100万ドルの赤字となった。2008年12月以来、ちょうど1年ぶりに400億ドルを超え、市場予想も上回っている。前月からは10.43%拡大し、2ヶ月連続アップであるとともに5ヶ月ぶりの大きなプラス幅だ。なお、商務省は季節調整の年次修正を行い、この結果2009年のデータは1月から全面的に改定。修正値も反映させて2009年の貿易赤字は通年で3806億6100万ドルになり、前年から45.30%縮小した。
12月の輸入が4.82%増加し、1828億8200万ドルと2008年11月以来の高水準を更新した。モノの輸入だけで5.64%増と3ヶ月ぶりの高い伸び。カテゴリー別にほぼ軒並み前月を上回り、中でも大きく増えたのが工業品だ。10.14%増で、エネルギー関連の輸入拡大が背景にある。原油が季節調整前で前月から13.90%増の202億8151万3000ドル。2008年10月以来で200億ドル台に乗せた。単位価格が前月の72.54ドルから73.20ドル、2008年10月以来の水準二条商。さらに、買い付け規模が日量893万8000バレルと前月より9.24%、3ヶ月ぶりのプラス転換である。
自動車関連が9.66%、4ヶ月ぶりの大幅増加だった。資本財が4.70%アップ。4ヶ月連続して前月から増え、また12月は2009年最高の伸びだった。通信機器やコンピューター関連、民間機、発電機など内訳を見ても前月比プラスが並んでいる。食品・飼料・飲料は4.67%のプラス。消費財が前月比ほぼ横ばいだった。サービス輸入は1.10%増加し、これは7月以来の大幅プラス。
12 月の輸出は1427億100万ドルと2008年10月以降最大となった。一ヶ月前から3.34%増加した。8ヶ月連続プラスであり、しかもこの間で最も高い伸びである。モノの輸出が4.92%アップ。自動車関連が10.29%とカテゴリー別で最大のプラスだった。次いで工業品の6.07%増加。石油製品や化学品、綿花などの輸出増が目立つ。資本財は民間機がとりわけ大きく増加し、全体で5.21%増えた。消費財は2.15%のプラス転換。食品・飼料・飲料だけ0.39%と小幅ながらも3ヶ月ぶりの減少だった。サービス輸出も0.08%減となり、これは5月以来で前月を下回った。
物価上昇を考慮した実質値(リアルマネー)ではモノの赤字が前月比7.03%増の437億2500万ドルだった。石油関連が18.44%増えた一方、非石油は0.25%減少。
国別で赤字最大の対中国が181億3800万ドルとなった。前月の202億2400万ドルから一段と縮小した。日本とのギャップは前月の54億3300万ドルを下回る46億900万ドル。反面、対メキシコ赤字が51億3900万ドルから52億2900万ドルに拡大で、日本を抜いて2番目に大きな赤字幅になる。対カナダでも赤字幅が前月の約2倍になり、11月時点で7位だったのから12月には4位になった。
Posted by 直