2010年02月11日(木)
IEA、世界石油需要見通しを前月から17万バレル引き上げ
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は11日に発表した月報で、2010年度の世界石油需要を日量8,560万バレルと推定、前月から17万バレル引き上げた。前年比では160万バレル、1.8%増加する。IEAはIMFの経済見通しを下に需要を推定しており、今回の修正もIMFの経済成長見通しの引き上げに伴うもの。このうち中国の需要は日量890万バレルの前月から7.5万バレル上方修正、前年からは40万バレル増加するとしている。2009年は前年比 1.5%減の日量8,490万バレルと、前月から僅かに引き上げとなった。
1月の世界石油生産は日量8,580万バレルと前月から4.5万バレル減少。OPECの生産は天然ガス液を中心に増加したものの、非OPEC諸国の減産がそれを上回った。非OPEC諸国の2009年の生産見通しは日量5,140万バレルと前月から7万バレルの引き上げ、2010年は日量5,160万バレルと 12万バレル上方修正された。米国と北海油田における生産見通しの改善が背景にある。OPECの1月生産は日量2,910万バレルと前月から10.5万バレル増加した。OPECへの石油需要(Call on OPEC)は日量2,940万バレルと前月から30万バレル引き上げられた。
OECD 諸国の石油在庫は昨年12月末現在で26億7,800万バレルと前月から6,780万バレル減少。2008年を約0.8%下回る水準にある。原油と留出油在庫の取り崩しが進んだ。在庫は消費の58.1日分をカバー、前年同月より0.1日分増加している。1月の初期推定では1,140万バレル在庫の積み増しが進むとされているが、洋上在庫は減少すると見られる。製油所稼働は2009年10-12月期が日量7,230万バレル、2010年1-3月期が 7,260万バレルとそれぞれ前月の推定から据え置きとなった。
Posted by 直