2006年12月07日(木)
通貨と信用の伸びは非常に高い、独連銀総裁
[要人発言]
ECB理事であるドイツ連銀のウェーバー総裁は7日、フランクフルトで開かれた経営会議でスピーチを行い、通貨供給(Money)と信用(Credit)の伸びは非常に高いと、これらが物価上昇につながるとの警戒感を改めて示した。現在、中央銀行は世界的に過剰な流動性を市場から吸い上げようとしており、結果的に利回りを求める動きは縮小し、リスクの過小評価も修正されているとした。また、これらのプロセスは整然と進められていくとの自信を見せた。
しかしながら、中銀は最もありそうなシナリオだけを見ているのではなく、無秩序な動きに考慮に入れなければならないと、世界的な金融の安定に対するリスクを注視すべきとの見方を示した。
Posted by 松
利上げは中期的なインフレリスクを反映、ECB総裁
[要人発言]
トリシェ総裁は理事会後の記者会見で、利上げは中期的な物価上昇のリスクを反映してのものと説明、ECBは物価安定に向け、全ての動向に注意を払っていく (monitor very closely) とした。この“ monitor very closely” いう言い回しは会見の中で何度となく使用されたようだ。
また、現在の金融政策については、もしECBによるインフレ並びに景気見通しが正しければ、「引き続き緩和的」だとしている。もっとも従来のようにECBの見通しは将来の金融引き締めを保障するものとは発言していない。
Posted by 松
2006年12月04日(月)
インフレに対する警戒を緩めるべきでない、ECB理事
[要人発言]
トリシェECB総裁と理事を務めるオルドネス・スペイン中銀総裁は4日、ユーロシステムとラテンアメリカ諸国の中銀関係者向けのセミナー後に記者会見を開いた。
総裁は為替市場について、過剰な変動は経済成長にとって好ましくないと、警戒感を示した。また経済のグローバル化によって工業製品の輸入価格は下落したが、それによって石油をはじめとした商品に対する需要が増加し全体的な価格を押し下げていると指摘している。7日の理事会における追加利上げの可能性についてはコメントを避けた。
オルドネス理事は、他の途上国に比べ経済成長が穏やかなのにも関わらず、中南米諸国の外貨準備が増加しているとの認識を示した。また、中央銀行はインフレリスクに対する警戒を緩めてはいけないと、従来の主張を繰り返している。
Posted by 松
目先の景気見通しは変わっていない、シカゴ連銀総裁
[要人発言]
シカゴ連銀のモスコウ総裁は4日、CNBC.comのインタビューに答え、先週製造業の落ち込みを示す指標が相次いだことを受け、自身の見通しが変わることはないとの見解を示した。労働生産性の伸びや低い失業率、米国外の需要の強さなどが景気を下支えするという。2007年度の経済成長は年2.8%と予想、先週のデータも予想の範囲を外れるものではないとした。
インフレについては、今後一年間で幾らかは下がってくると予想、最近の物価指標は正しい方向を示していると、これまでの主張を繰り返した。
Posted by 松
【 過去の記事へ 】