2006年12月12日(火)
市場は70万バレルの供給過剰、OPEC議長
[エネルギー]
OPECのダウコル議長は12日、OPEC総会が開かれるナイジェリアのアブジャでインタビューに答え、現在市場は日量70万バレルの供給過剰にあるとの見方を示した。もっとも、これまでのように追加減産に強い意欲を見せるそぶりもなく、総会直前になってややトーンダウンした感がある。価格については、1バレル60ドルを超える水準が望ましいと述べている。
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人質解放は数ヶ月先、ナイジェリア武装勢力
[エネルギー]
ナイジェリア南部の油田地帯を本拠とする武装組織、ニジェール・デルタ解放運動(MEND)は12日、先週伊Eni子会社の運営する輸出施設を襲撃した際に誘拐したイタリア人を含む同社職員を、すぐに釈放する考えがないことを明らかにした。少なくとも数ヶ月は拘束するという。MENDは人質解放の条件として、一年以上前に国家反逆罪で逮捕された地元イジョー族リーダーのアサリ氏の釈放、アラミエイェシガ前知事の釈放、石油開発によって環境破壊を引き起こしたロイヤルダッチシェルに対する15億位ドルにもぼる地元住民への補償の3つを挙げている。
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市場分析が先決、リビア国営石油代表
[エネルギー]
リビアのガネム国営石油代表は12日、ナイジェリアで開かれるOPEC臨時総会における追加減産の決定は約束されたものではないとの見方を示した。消費国の在庫積み増しとドルの下落という二つの要因が産油国の苦しくさせているのは事実だが、追加減産を行うよりも市場を注意深く分析することが先決だという。
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高水準の備蓄と供給過剰が下落要因、UAE石油相
[エネルギー]
UAEのアル・ハミリ石油相は12日、石油市場は高水準の石油備蓄や供給が需要を上回っていることが大きな下落圧力となっているとの認識を示した。政府系通信社が伝えた。10月の減産で市場は安定を取り戻したが、現在は産油国の情勢不安など需給以外の要因が相場を動かしていると分析している。また、最近のドル下落についても協議されるとの見通しも示した。
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OPEC総会では減産見送りを望む、米エネルギー長官
[エネルギー]
ボドマン・米エネルギー長官は12日、訪問先の東京で会見を開き、OPECは14日の総会で追加減産決定を見送ることを望むと、産油国の動きを牽制した。米国は産油国に対し十分な量の石油を供給することを求めるが、短期間でそれを判断することは非常に難しいという。現在の暖冬がいつ厳しい寒さに変わるかもしれないと警告、変化は誰も予測できないとしている。
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追加減産の必要性をOPECに理解させる、イラン石油相
[エネルギー]
イランのハメネイ石油相は12日、OPEC総会では加盟国に追加減産の必要性を理解させると、減産への意欲を改めて示した。石油供給は需要を明らかに上回っており、生産量を減らす必要があるという。また、イランは1バレル60ドル以下の水準を容認しないと、価格維持に対する強い意志も見せている。
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総会でアンゴラの新規加盟を承認、OPEC事務総長
[エネルギー]
OPECのバーキンド事務総長は12日、14日の総会でアンゴラの新規加盟が承認される見通しを示した。加盟国全ての合意が得られれば、正式メンバーに迎え入れられるとした上で、今のところ反対意見はないとしている。アンゴラは日量140万バレルを生産するアフリカの産油国。
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追加減産は実質的なものになるべき、OPEC議長
[エネルギー]
OPECのダウコル議長は12日、2日後に総会が開かれる首都アブジャでインタビューに答え、追加減産が決定されるとの見通しを改めて示した。減産は実質的なものになるべきで、加盟国が決定を遵守することを望むとした。減産量についてはコメントを避けたが、妥当な量に落ち着くという。また、個人的には減産が必要と考えているが、総会では全ての加盟国が自らの提案を出す必要があるとも述べている。
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2006年12月11日(月)
ドルは今後数年で弱含む、グリーンスパン
[要人発言]
グリーンスパン前FRB議長は11日、ビジネス会議でスピーチを行い、ドルは国際収支の不均衡の問題が解決するまで、今後数年の単位で弱含むとの見通しを示した。OPEC加盟国がドル資産をユーロと円に分散している事実があることを例に上げ、資産を一つの通貨だけで持つことは分別のない行動と、投資家に対し警鐘を鳴らした。
ロイターの記事へのリンク
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07年度の利上げ方針は決まっていない、ベルギー中銀総裁
[要人発言]
ECB理事を務めるクァデン・ベルギー中銀総裁は11日、ECBはまだ07年度の金融政策を決定していないと、隔月で利上げを行うとの市場の見方に否定的な見方を示した。利上げが欧州の経済成長を阻害しているとの意見が多く聞かれたが、我々は経済成長を影響が出ないようにインフレを抑制するという、すべきことを行ってきただけだとし。今では皆が我々が正しかったことを認めていると、ECBのこれまでの政策に自信を示した。
最近のユーロ/ドルの上昇に関しては、望ましいことではないとしながらも、パニックに陥る理由はないと発言。我々は未知の領域に踏み込んだわけではなく、現在のユーロ高水準は既に経験済みだと、特に問題視していない様子を見せた。また欧州は世界的な貿易不均衡の問題に対する責任はないと、問題が欧州以外の地域にあると強調した。
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OPEC減産で多くのリスクに直面、IEA議長
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)のマンディル議長は11日、ダウジョーンズ社のインタビューに答え、この先暖房需要がピークに向かう中OPECが追加減産を強行すれば、短期的に多くのリスクに直面すると警戒感をあらわにした。在庫は言われているほど高い水準にはなく、需要は予想以上に伸びる恐れもあるという。また製油所の定期点検が進んでいることも在庫に影響を与えていると指摘、市場は現在供給過剰状態にあるとは思わないと、14日の臨時総会で追加減産に傾くOPECを牽制する発言を繰り返した
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OPECは総会で50万バレルの減産を検討、クウェート石油相
[エネルギー]
クウェート国営通信社によると、アルサバー石油相は11日、OPECは14日に開かれる臨時総会で日量50万バレルの追加減産を検討しているとの見通しを明らかにした。加盟国は指標となる原油価格を1バレル60ドル以上に維持することを目標に置いているという。
・・・クウェート石油相はどちらかといえば減産に消極的、先週まで現在の価格水準では減産の必要はないとしていた。ここへ来て意見を翻したのは、サウジあたりからの突き上げがあったのか、それとも他に理由があるのか。指標とされる価格というのは恐らくWTIだろう。アルサバー石油相は従来から価格水準を気にする発言をしており、このあたりも絶対的な需給バランスをもとに発言するサウジのヌアイミ石油相などとは異なっている。
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総会では消費国への影響も考慮、OPEC事務総長
[エネルギー]
OPECのバーキンド事務総長は11日、通信社の取材に答え、14日にナイジェリアで開かれる臨時総会で追加減産が決定されるとの見通しを述べるにはまだ早すぎると、慎重な見方を示した。総会までの数日間でデータを検証、その上で判断するという。我々が注視している在庫水準は依然として非常に高いが、(価格上昇に対する)消費国への影響も考慮するという。
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サウジアラムコ、1月のアジア向け供給を前月から引き下げ
[エネルギー]
サウジ国営石油会社サウジアラムコ幹部が11日に明らかにしたところによると、同社はアジアの顧客に対し1月の石油供給を減らす旨を通知したという。通知を受けたのは少なくとも日本で3社、台湾で1社あり、それぞれ当初の契約量から8-9%供給を減らすという。12月の供給量は3-4%の減少にとどまっていた。
・・・サウジは世界市場の供給過剰に対しかなり強い警戒感を示しており、少なくとも1億バレルは供給を減らす必要があると主張している。OPECで仮に追加減産が決定されなくとも、サウジが単独で生産量を減らす可能性もありそうだ。
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