2008年11月26日(水)
10月個人消費支出は前月比1.01%減少、予想超える落ち込み
[経済指標]
米商務省によると、10月の個人所得は前月比0.35%増加した。市場が予想していた以上の伸びである。一方、9月の伸び率が速報での0.20%から 0.07%に改定。商務省は9月と10月の所得データに9月にメキシコ湾周辺を襲ったハリケーン「アイク」による家賃収入などでの影響があったことを指摘している。
10月の所得内訳をみると、給与が0.13%増加した。9月分が速報での0.06%増から0.06%減に下方修正となったことから、10月はプラス転換した。年金・社会保障などが0.17%のプラス。9月伸び率が速報値より低い0.03%に修正。資産所得では、利子が0.24% と前月の半分以下の伸びだが、配当は0.54%増加に転じた。家賃収入が9月に3割以上減少したのから、10月には6割を超える増加に転じた。可処分所得は 0.42%増。2ヶ月連続アップで、しかも伸び率は前月の0.11%(改定値)より高い。
個人消費支出は1.01%減少した。 2001年9月以来の大幅マイナスで、予想以上の落ち込みでもある。耐久財支出が4.04%と2ヶ月続けて減り、非耐久財は2.54%、3ヶ月連続マイナス。またいずれも前月以上の減少率である。サービスだけは0.24%増えたが、前月の伸び率0.30%(改定値)と比べてペースは鈍い。
貯蓄率は2.44%だった。6月以来の高水準。なお、9月は速報値1.31%から1.04%に改定となった。
物価指標となる個人消費支出物価指数(PCE Index)は前月比0.56%下落した。金融当局がインフレの目安にしているといわれるエネルギーと食品を除いたPCEコアは0.0.1%のマイナス、前月比ほぼ横ばいである。前年比較では、全体指数が3.24%、コア2.08%それぞれ上昇した。前月時点での伸び率が4.19%、3.24%だったため、10月はスローダウンした格好である。
Posted by 直