2007年02月16日(金)
ECBはマネーの伸びも重視する、パラモ専務理事
[要人発言]
ECBのゴンザレス・パラモ専務理事は16日、スペイン貯蓄銀行会議で講演を行い、マネーの伸びと経済成長が物価安定に対するリスク要因になるとの認識を示した。過去15ヶ月近く金利を引き上げているにもかかわらず、12月のM3の伸びが9.7%に達するなどマネーはユーロ発足後最高の伸びを示していることを指摘、他の主な中央銀行は経済を基準に金融政策を決定しているのとは異なり、ECBはマネーの分析も重視していると述べた。
ここ数ヶ月間、欧州圏のインフレは目標とする2%以内に収まってはいるが、ECBは中期的なインフレリスクを懸念していると改めて強調、目先の追加利上げを示唆した。
経済成長は更に広がりを見せつつあるとし、過去の経済成長期に比べ現在の金融政策は依然として緩和的であるとも述べた。我々のするべきことは経済成長を創り出すことではなく、物価を安定させることだと強調。しかしながら、成長が加速すれば中銀が利上げを積極的に行うとの見方は否定した。
Posted by 松