2007年02月26日(月)
各国中銀はユーロの外貨準備比率を引き上げ、CBP調査
[金融・経済]
セントラル・バンキング・パブリケーション(CBP)が26日に明らかにした調査結果によると、各国中銀は外貨準備におけるユーロの比率を引き上げる方向にあることが明らかになった。ダウジョーンズ社が伝えた。
昨年12月に行われた調査に対し回答をよこした47中銀のうち、21の中銀がユーロの比率を引き上げ、うち15はドルを購入資金に当てたという。ユーロの比率を引き下げたのは7行に止まった。ドルの比率を引き上げたのは10行、引き下げたのは19行に及ぶ。9行が英ポンドの比率を引き上げ、4行がスイスフランを引き下げた。日本円に関しては、6行が比率を引き上げる一方、4行は引き下げている。もっとも、ドルが外貨準備の中心であることに変わりはないという。ユーロ、英ポンドがそれに続き、日本円の重要度は4番目となっている。なお、回答した中銀の中に膨大な外貨準備を持つ中国と日本は含まれていない。
また、63%の中銀が最近の価格上昇や流動性の高まりを受けて金に魅力を感じるようになったと回答。米国の関係する地政学リスクが高まっていることから、安全資産としては米国債の魅力が薄れ、金の魅力が増しているという。また、証券投資については、56%が投資を可能にするべく検討中としたが、途上国からそういった意見は聞かれなかった。
Posted by 松
エコノミストの間で利下げ観測が後退、NABE調査
[金融・経済]
米企業経済協会(NABE)が26日に発表した四半期毎の調査レポートによると、加盟47企業のエコノミストは今年度のFEDの金融政策について、年内は現行の年5.25%の水準を据え置くとの見方をしていることが明らかになった。昨年11月の調査で2度の利下げで4.75%まで下がるとしていたのから、利下げ観測が後退した。08年度は1-3月期に0.25%の利下げを行った後、金利を据え置くと見ている。
GDP成長率については07年度が2.8%、08年度は3.1%に成長が拡大するという。失業率は07年度が4.7%、08年度は4.8%と現在の4.6%からやや上昇すると見ている。食品とエネルギーを除いた消費者物価指数のコア部分は07年、08年共に前年比で2.3%の上昇と、現在の2.7%から低下する。
Posted by 松
輸出検証高:小麦は予想上回るもコーンは低調
[穀物・大豆]
米農務省が26日に発表した22日までの週の輸出検証高によると、小麦が2,311.5万ブッシェルと予想を大きく上回ったのに対し、コーンは前週より大きく減少、予想も下回った。大豆は前週からほぼ変わらず。
詳細はこちら
2月22日 | 前週比 | 市場予想 | |
小麦 | 23115 | ↑ 25.0% | 12000 〜22000 |
コーン | 32824 | ↓29.9% | 39000 〜47000 |
大豆 | 30658 | ↓0.4% | 17000 〜40000 |
Posted by 松
賃上げ交渉はインフレリスクとならない、独財務相
[要人発言]
ドイツのスタインブリュック財務相は26日、欧州経済金融相会議が開かれるベルギーでインタビューに答え、労働生産性を考えれば、賃金の引き上げがインフレの大きなリスクになるとは思えないとの見方を示した。ドイツで行われている賃金引上げの労使交渉については、ECB高官などからインフレ圧力につながると懸念する声が上がっている。
Posted by 松
中国の07年度大豆輸入は前年比13.2%増、開発改革委員会
[穀物・大豆]
中国の国家開発改革委員会が26日に発表したレポートによると、同国の07年度大豆輸入は3,200万トンと前年から13.2%増加する。06年の輸入量は前年比6.3%増の2,827万トンだった。大豆油の輸入は170万トンと前年から10.4%増加する見通し。増加の背景など詳細は明らかになっていない。
Posted by 松
米経済は07年後半にリセッションに陥る、前FRB議長
[要人発言]
グリーンスパン前FRB議長は26日、香港で開かれた会議に衛星中継を通じて講演を行い、米国の赤字問題は依然として大きな懸念であり、米経済は2007年度後半にリセッションに陥るとの見方を示した。ダウジョーンズ社が伝えた。
米経済は2001年以降拡大を続けているが、好景気のサイクルが終了する兆候が見え始めているという。もっとも、景気後退が始まる時期を予測するのは難しいとも述べている。リセッションに向けての動きは実際に始まるかなり前から見られるもので、例えば企業の利益マージンが伸び悩んでいるのはその兆候の一つだとした。こうした遠い将来についての予測は当てにならないものだとしながらも、(07年後半にリセッションに入る)可能性は否定できないと述べている。一方、今のところ米住宅市場の落ち込みが他の分野に波及する兆候はないと分析、世界市場は良い方向で安定しているとした。
Posted by 松
原油価格は60ドル近辺で推移、リビア国営石油代表
[エネルギー]
リビアのガーネム国営石油代表は26日、ダウジョーンズ社のインタビューに答え、WTI原油は2007年を通じて1バレル60ドル近辺で推移するとの見通しを示した。過剰な在庫は払拭され、現在の市場のファンダメンタルズは、過去数ヶ月に比べかなりバランスが取れてきたという。まだ判断するのは少し尚早としながらも、もしこうした状況が続けば3月15日に開かれるOPEC定例総会で生産量を変更する必要はないとの見方も示した。
Posted by 松
2007年02月23日(金)
コーン作付は前年比14.7%増、大豆は12.5%減、米民間調査
[穀物・大豆]
米農業調査のドーン社が23日に発表した2007/08年度の作付調査によると、コーン作付は前年から14.7%増加する一方、大豆は12.5%減少する。ダウジョーンズ社が伝えた。調査は1月19日から2月9日にかけ、米国45州で200万エーカー以上を作付けする意向の農家を対象に行われた。コーン作付は前年の7,830万エーカーから8,980万エーカーまで拡大する可能性がある一方、大豆作付は7,570万エーカーから6,610万エーカーまで縮小する。
Posted by 松
インフレの加速は依然として大きなリスク、ダラス連銀総裁
[要人発言]
ダラス連銀のフィッシャー総裁は23日、記者団に対し、個人的にはインフレが加速するリスクが高いと思うと、警戒感を改めて示した。
全体的にはインフレ圧力が弱まる傾向にあるとしながらも、インフレの加速は依然として最大のリスクとし、その鍵は帰属家賃の動向が握っているとの考えを示した。熟練技術者の不足もインフレの要因になる可能性があると指摘。住宅価格の下落が経済成長の足かせとなる懸念を示す一方、旺盛な個人消費が住宅の低迷をカバーしているという。また、1月の消費者物価指数が予想を上回ったことについては、単月の数字では判断できないと、特に問題視することはなかった。
Posted by 松
市場は50万バレルの供給過剰、ベネズエラ石油相
[エネルギー]
ベネズエラのラミレス石油相は23日、訪問先のエクアドルでロイターのインタビューに答え、世界市場は現在日量50万バレルの供給過剰にあるとの見方を示した。OPECの追加減産は在庫積み増しの結果として行われる可能性があることを示唆、価格安定のために市場分析を改めて行うとした。
Posted by 松
ナイジェリアでイタリア人2名が誘拐される
[エネルギー]
イタリア外務省の発表によると、23日にナイジェリア南部のポートハーコートでイタリア人2名が誘拐された模様。誘拐の際には銃撃戦となり、3名は拘束を免れたという。ナイジェリア南部の油田地帯ではこのところ地元武装勢力による石油関係者職員の誘拐が多発している。イタリア人は他に昨年12月に誘拐された2名が拘束されたままになっており、前日には武装勢力が当面釈放しないとの考えを示したばかり。
また、地元警察が伝えたところによると、ナイジェリアの南部油田地帯で23日朝、出勤途中のレバノン人2名とナイジェリア人運転手が何者かに銃撃された模様。被害者は病院に搬送されたが、詳しい状況については明らかになっていない。一部ではレバノン人1名が死亡したとの情報もある。
Posted by 松
アラビカコーヒーは95万袋の供給過剰、フォルティス
[コーヒー]
フォルティスが23日に発表したデータによると、06/07年度のコーヒー市場はアラビカ種が95万袋、ロブスタ種が214万袋の供給過剰となる。アラビカ種の生産が7,325万袋に達するのに対し、需要は7,230万袋。ロブスタ種は4,664万袋の生産に対し需要は4,450万袋に止まる見通し。07/08年度はブラジルの生産が減少するのに伴い、アラビカ種の需給は引き締まるとした。ロブスタ種も在庫が減少すると予想するものの、アラビカほどタイトにはならないという。
Posted by 松
輸出成約高:小麦、コーンは予想範囲内、大豆は予想上回る
[穀物・大豆]
米農務省(USDA)が発表した15日までの週の輸出成約高は、小麦が06/07年、07/08年度合わせて47万5,800トン、コーンが92万9,900トン、大豆が67万5,300トンだった。
詳細はこちら
2月15日 | 今年度 | 次年度 | 合計 | 前週比 | 市場予想 | |
小麦 | 450.8 | 25.0 | 475.8 | ↑ 31.7% | 300.0 〜700.0 | |
コーン | 839.4 | 90.5 | 929.9 | ↓33.1% | 800.0 〜1100.0 | |
大豆 | 675.3 | 0.0 | 675.3 | ↓6.8% | 300.0 〜600.0 | |
大豆ミール | 209.9 | 0.2 | 210.1 | ↑ 22.9% | 75.0 〜150.0 | |
大豆油 | 1.8 | 0.0 | 1.8 | ↓21.7% | 0.0 〜10.0 | |
綿花(アップランド) | 378.9 | 14.3 | 393.2 | ↑ 28.1% | ||
Posted by 松
06年の産金業者ヘッジはずしは1,340万オンス、ヘッジブック
[メタル]
三井グローバル・プレシャスメタルズ、ハリバートン・ミネラルサービス、バーチャルメタルズが共同で22日に発表した2006年10-12月期のヘッジブックによると、世界の産金業者のヘッジ量は10-12月期、4,020万オンスと前期比で150万オンス、前年比で1,340万オンス減少した。2005年のヘッジはずしは前年比で450万オンスに止まっていたが、06年は急増、ヘッジはずしが急速に進んだ2002年から04年までとほぼ同じ水準に回復したことになる。
Posted by 松
【 過去の記事へ 】